海外メディアが報じる日本

海外メディアが日本の出来事をどう報じているか?解説付きで日々お届けします

何で歌詞分かんないのに洋楽聴くの、って、じゃあなんでボヘミアンラプソディー観て突然クイーン好きになったりするんだろうか。

ボヘミアンラプソディーが、普段洋楽を聴かない層にもアピールしているのは素晴らしいことだと思う。洋楽に興味を持つ人たちが増えればとても嬉しい。世の中には素晴らしい音楽がたくさんある。

しかし、なぜみんな普段から洋楽やワールドミュージックを聴かないのだろうか。世界中で人気のあるアーティストが、なぜ日本では全くメジャーな存在じゃないだろうか。普段生活しててあまり聴こえてこないから、自分で探求するほど音楽に興味は無い、という人なら理解できる。でも音楽好きなのに洋楽アレルギーの人は、あれは何なんだろうか。

邦楽にも素晴らしい音楽はたくさんある。年が経つに連れ、クオリティは上がっているように思える(そのほとんどチャートインしないし、紅白にも出ないが)。でもそれはこの世の音楽シーンの中では、本当にほんとーに、豆粒くらいの狭さの世界なのだ。

「歌詞が分からないのが嫌」って、僕たちが愛するこの音楽という物は、歌詞が分からなきゃ良さが伝わらない、その程度の物なのだろうか。「Don't Stop Me Now」のエンドロールで映画館で涙を流してた時、歌詞を聴き取って理解していたのだろうか?歌詞に泣いていたのだろうか?いや、「音」に泣いていたはずだ。ちなみに歌詞カードを見ると、普通に英語勉強してれば分かるような歌詞がほとんどだ。

「なんで」と言ったが、一番はやっぱりメディアの影響だと思う。テレビや広告に出したり、主題歌を歌わせるとして、海外からアーティストを呼ぶのは高く付く。日本のアーティストなら費用はたかが知れてる。だからジャニーズや大型アイドルグループやエグザイルを「これが最高」と大衆には思わせておけば、結果コスパが良いのだ。しかも彼らはドラマやバラエティ、CMに使い回しも出来る。

だから普通に生活していると、海外のアーティストはなかなか目につかない。知ってるのはせいぜいビートルズ、テイラースウィフト、アリアナグランデ、ジャスティンビーバー。それしか知らないから、それが洋楽の最高峰なのだ(下手したら「それしか選択肢は無い」)と勘違いしてしまう。ビートルズは確かに最高峰だが。

売れてる音楽がいい音楽なら、例えば今年出たバディ・ガイの新作は「カス」と言うことになるのだが、そうじゃないのだ。凄いのだ。

「音楽が好き」と自認するのなら、世界中の人が聴いている、世界でメジャーな音楽も絶対に聴いてみるべきだ。きっともっと音楽が好きになる。