Strength in Numb333/ Fever333(2019)
中継先ではあらゆる年齢、人種、宗教、性別の人が「変化」を求めてデモ暴動を起こしている。
女性記者が男性に「あなたは今日何をしに来たのですか?世界に、何を伝えたいのですか?」と聞く。
男性は叫ぶ。
「俺はみんなに伝えたい!熱狂が訪れている!」
333という数字には、支援、勇気付け(aid,encouragement)という聖書的な意味合いがある。
バンド名は「333の熱狂」。
このデビューアルバムのタイトルは「333の強さ」。
元々別々のハードコアバンドやポストパンクバンドで活躍してたプレイヤーで2017年に結成されたスリーピースバンドだ。
去年のフジロックでも来て、ちょっと話題になってたらしい。全然知らなかった。
ヒップホップ色が濃厚だけど(ヒップホップが軸、と言っていいくらい)メタルやコーラスを織り交ぜた、Linkin ParkやRage Against the Machineに近いサウンドの攻撃的ミクスチャーロック。
だけどその2つよりもだいぶキャッチーというか、アンセム系の曲が多い。
歌詞のメッセージ性が強く、欧米のKerrangをはじめとするメディアではその点が何より絶賛されてる。
冒頭に書いたのは1曲目のイントロの内容。なかなか熱いです。
ライブのことをDemonstration(デモ活動)と呼び、チケット収入の一部を募金に回してるらしい。
日本だとアーティストや有名人が反体制的な言動をするとなぜか叩かれたりするけど、こういうバンドが出てくるのは本当はいいニュースだと思う。
音楽を通して世界を変えたい、変えたいと願う人の力になりたいという強い思い。
音楽的にも、Fever333には売れる要素しかない。
日本でもこのアルバムを引っさげての「デモ活動」をぜひ見てみたい。