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時間が過ぎて、まだ悔しさが残っていたら、僕はこの教会の塔から身を投げよう。
みんな僕の絶望を分かってくれるだろうか。
教会に集まった人たちがしゃべってる。
大変ね。
あのお母さんは息子さん一人を残して亡くなったのよ。
ここに居ても仕方ないわ。さあ帰りましょう。
昨日まで僕は明るい人間だった。
何の前触れもなく、現実は僕をズタズタにした。
今まで祈りながらつぶやいた、神の名前。
その神からの助けも無い。
もし神が居るのなら、一番大切な時にどうして私を見捨てたのですか?
当然のように、僕はひとりぼっち。
思い出すのは、父さんが亡くなった時のこと。
65歳だった母は、一生愛し続けたたった一人の男をなぜ奪っていくのか、と途方にくれていた。
いくら僕が慰めても、母は口を開こうとはしなかった。
そして今、母が亡くなった。
僕は一日中泣き続けている。
当然のように、僕はひとりぼっち。
Alone Again/ Gilbert O'Sullivan