デンタルフロスの歌

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デンマークが産んだハードロック/ヘヴィメタルバンド16選。

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スウェーデンフィンランドほどではないが、デンマークもハードロック/メタルの大国の一つだ。Pretty Maids、Royal Huntといったシーンを代表する古参アーティストはじめ、近年はH.E.R.OやVolaなど注目すべき若手も多くいる。デンマークがこれまで産んできた代表的なアーティストを羅列していく。


Pretty Maids(プリティ・メイズ)
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1981年デビュー。ヘヴィ/メロディアスを信条とした北欧様式美メタルの礎を築いたデンマークの星。NWOBHM的なヘヴィネスにポップさが同居したサウンドで、世界、取り分け日本の鋼鉄ファンの人気を博した。ヴォーカルのロニー・アトキンスは現在重いガンの治療中。祈復帰。


D.A.D(ディー・エー・ディー)
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1986年デビュー、1989年の「No Fuel Left For The Pilgrims」で世界的ブレイクを果たした。ドライブ感あふれる骨太ハードロックを聴かせる。懐かしいなあ、という人もいるかもしれないが、現在もコンスタントに活動中。
ちなみに当初はDisneyland After Darkというバンド名を名乗っていたが、訴えられそうな気がしたのでD.A.Dに変更した。賢明な判断と思われる。


Royal Hunt(ロイヤル・ハント)
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93年デビュー。キーボードを大胆に導入したドラマティックかつクラシカルなサウンドで、本国デンマーク並びに日本で大きな人気を博す。
ストロング・スタイルな様式美的音世界を熱く展開し続ける北欧を代表するメロディック・メタルバンド。


Artillery(アーティレリー)
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1985年にデビューした北欧スラッシュメタルの先駆者。ベイエリア風のザクザクとしたキャッチーなリフとメロディアスなヴォーカルが特徴。解散した時期もあったが、再始動して現在も活動中。


Mercyful Fate(マーシフル・フェイト)
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1982年デビュー、Pretty Maidsと並ぶデンマークメタル界の大御所。キング・ダイヤモンドのハイ・トーンヴォイス、メロディアスで叙情的なギター・フレーズ、ドラマティックな曲展開は、世界中のメタルファンを震撼させた。
また気合いの入ったホラー感溢れるステージングやキングの白塗りメイクは、のちの北欧系暗黒メタル・バンドたちにも大きな影響をあたえた。


King Diamond(キング・ダイヤモンド)
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ヴォーカルのキング・ダイヤモンドが主催する、Mercyful Fateの音楽性を引き継いだバンド。1985年から活動。特徴的な高音ヴォーカルと不気味なサウンドは健在。


Dizzy Mizz Lizzyディジー・ミズ・リジー
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1994年、グランジ/オルトナムーヴメント全盛期にデビュー。グランジのラウドサウンドをベースにしながらも哀愁のあるメロディと変則的なリフで世界的人気を博すデンマークの至宝。
1998年に解散したが2015年に再結成。


Wuthering Heights(ワザリング・ハイツ)
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1999年デビュー。スピード感あるパワーメタルだがらプログレの要素もあり、またバグパイプやフルートを導入したフォークメタルの要素もあり、な独特のサウンドが魅力。


Iron Fire(アイアン・ファイアー)
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2000年デビューの正統派メロディックメタルバンド。あふれるスピード感、劇的なギターソロ、ドラゴン、剣、とB級メタルの王道を突き進む。


Raunchy(ラウンチー)
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2001年デビュー。スラッシュメタル、モダンなミクスチャー系のリズム、エレクトロを融合したノリの良い新世代ハイブリッドサウンドが特徴。


Volbeat(ヴォルビート)
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2005年デビュー。ヘヴィメタルにエルヴィスやジョニー・キャッシュといった50年代のロカビリーを取り込んだ唯一無二のサウンドで今や世界的人気を博す。


Mnemic(ネミック)
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2003年デビューのインダストリアルメタルバンド。デスヴォイス中心の非常に重くグルーヴィーなサウンドながら、キャッチーなコーラスもありと、飽きさせない豊かな展開が魅力。2014年解散。


Hatesphere(ヘイトスフィア)
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1992年結成のベテランデスラッシュバンド。デビューから一貫した攻撃的なグルーヴ、複雑なリフに加え、聴きやすいメロディも魅力。


Vola(ヴォラ)
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2008年デビューのプログレッシブ・メタルバンド。70年代のプログレOpethPorcupine Treeといったモダン・プログレッシヴ・メタルとを融合。重いリフと複雑なグルーヴ、浮遊感を感じさせるエレクトロ・サウンドでジャンルの境界線を押し広げる。


Manticora(マンティコラ)
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1999年デビューのメロディックメタルバンド。Blind Gardianを彷彿とさせる荘厳なキーボードとヴォーカル、メロディアスに疾走する劇的ギターでメロディック・スピード・メタルの王道を行く。


H.E.R.O(ヒーロー)
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2019年デビューの新鋭ロックバンド。ヘヴィさとモダンポップを融合したキャッチーかつ深みのあるサウンドでシーンを席巻しつつあるデンマークのニューヒーロー。


デンマークのメタルと言えばPretty Maids、という印象が強い気はするが、他の北欧諸国の例にもれず、その後も数多くのハードロック/メタルバンドを輩出しているのだ。一般の人は「北欧」をひとくくりにしている人がほとんどだと思うが、国ごとに特色があるのがやっぱり面白い。ちなみにデンマークという国は「北欧」と聞いてイメージするスカンジナビア半島にはない。場所を知らない人は地図をよく見てくれ。

ファイザー創業の物語。

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たくさんのヨーロッパ人が移民としてアメリカに渡った時代、チャールズ・ファイザーは船の中にいた。

「俺はアメリカで鉱山を掘ってひとやま当ててみせるよ」
「いやいや、銀行を作った方が儲かるよ。これからは金融の時代だ」

それを聞いていた彼は思った。
俺はそんな博打みたいなことはやらない。
ビジネスは博打とは違う。
人の役に立つ仕事ができるかどうか、それだけなんだ。

彼がニューヨークで開いたのは小さな薬屋だった。
ヨーロッパから仕入れた薬を近所の人に売る、ごく普通の店。
しかし他の店と違ったのは、しっかりと検証を行い、品質を厳しく管理したこと。

「胃薬に軟膏、君が持ってきてくれる薬は効き目がいい。ありがとう、また頼むよ。」

彼は歩いて近所を回り、薬を届けた。
「よし、近所の人が喜んでくれている。もう少しだけ商売を広げてみるかな。」

やがて評判が広まり、隣町からも注文が入るようになると、彼は馬車で薬を届けるようになった。
「こっちの街はまともな薬局が無いんだ、助かるよ。君のところの薬はどれも質がいい。また来てくれよ。」
こうして彼は少しずつ薬を届ける範囲を広げていった。

祖国ドイツに戻っていい薬を買い付け、アメリカで売る。これを繰り返していった。

いつか船で一緒になった人が彼をたずねて来て言った。
「まいったよ、一攫千金なんてうまくいかないよ。俺も君みたいに堅実な商売をやれば良かった。」

彼は帳簿を確認しながら言った。
「需要があると分かってから、少しずつ商売の範囲を広げるんですよ。これが僕たちドイツ人が考える一番の合理的な方法です。当たり前のやり方のはずなのに、これがやれる人は実は案外少ないんです。」

彼は薬を仕入れて売るだけでなく、薬の製造にも乗り出していった。
集められたのは彼と同じ、ドイツからアメリカに渡った若者たち。
「いいですか、我々の会社は品質が第一です。良い薬を作ってこそ、信用が広がるんです。」

薬を作る部門、販売する部門、それぞれの部門で彼は同郷のドイツ人を雇い、自分の考えを根気よく説明した。
結果、輸入品よりも安くて品質が良い薬を作ることに成功した。

「あのドイツ系の会社の薬なら間違いない。」
彼の会社の評判がアメリカ北部でじわじわと広まっていった。

そんな折、アメリカは戦争に突入。
1861年南北戦争が勃発した。
負傷者が大量に出るなか、北部軍に選ばれたのは彼の会社の薬だった。
5年間の戦争のなかで、アメリカ中に彼らの製品が知れ渡ることになった。

そして第二次世界大戦のさなか、抗生物質ペニシリンの生産に乗り出してからは一気にその規模を拡大、やがて世界有数の会社へと成長したのだった。

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肺がんと闘いながらの魂の叫び ロニー・アトキンス「One Shot」

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「俺もパニックに陥った。しかし、やがてこの状況に対峙する方法が2 つあることに気がついた。何もせず、ただ自分を哀れむか。それとも気をしっかり持って、ゴールを定め、夢を追って生き続けるか。俺は後者を選択した。」

言うまでもなく、デンマークの伝説Pretty Maidsのヴォーカルとして14枚のアルバムをリリースしてきたロニー・アトキンスは、シーンを代表するフロントマンの一人だ。
そんな彼の40年に及ぶキャリア初のソロアルバムが2021年3月12日、リリースされた。
初めてのソロアルバムであり、それ以上に、本人にとってもファンにとっても特別な意味を持つ作品である。

ロニーは2019年10月にガンと診断されていたことを公表した。しばらくのあいだ、治療はうまくいっていたように思えたが、2020年4月に骨への転移が確認され、ステージ4であると分かったのだ。
前回は「治せる病気だ」と言った医者も、今回はそうは言わなかった。

パンデミックのさなか、Pretty Maidsとしての活動もできない中で、彼は何かに集中をしようと、自宅で曲作りをし、それを自分のi-Phoneに録音していった。
そしてそれを音楽界に残す自身のレガシーとして、作品にすることにしたのだ。

進行中の病とどう対峙するか。
その答えがこの「One Shot」である。

Pretty Maidsのバンドメイトでありプロデューサーでもあるクリス・レイニーとチームを組み、曲に命を吹き込む作業が始まった。
元Pretty Maidsのアラン・ソーレンソン、モーテン・サンドガー、元Europeのキー・マルセロ、Hammerfallのポンタス・ノルグレン、Soilworkのビョーン・ストリッドらもこのプロジェクトに駆けつけ、ここにロニー・アトキンス初のソロアルバム「One Shot」が完成したのだ。

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プリティ・メイズの新作を待っている人もいるかもしれないが、「One Shot 」はそういう作品ではない。
このアルバムはソウルフルな歌詞、情熱的な演奏、メロディとハーモニックなライン、そして何よりもロニー・アトキンスの澄みきった、滑らかなヴォーカルが前面に出ている、真のメロディアス・ロック作品だ。
セックス、ドラッグ、ロックンロールでもない。病と闘うロニー・アトキンスの極めて個人的、そしてこれが大事だが、ポジティブな内容になっている。
そうなってくると、一人のファンとしては、このアルバムを客観的にいい悪いと評価するのは難しすぎるのだが、すべての事情を無視してもなお、これは素晴らしいアルバムだと言えるからすごい。

繊細で洗練された1曲目の「Real」を皮切りに、
これまでロニーが書いてきた中でも最高の曲の一つではないかと思わせる「Scorpio」、
ロディアスなアンセムの「One Shot」、キーボードを多用したJourney風ハードポップの「Frequency Of Love」「Picture Yourself」、
ソウルフルなメロディアスハードの「Miles Away」、80年代風の華やかな「When Dreams Are Not Enough」など、全編に渡ってリフよりはメロディに注力した見事な楽曲が並ぶ。
随所にPretty Maidsの様式美を見せながらも、これまでには無かった、ロニーのヴォーカルを最大限に活かす新たなサウンドを産み出している。

逆境こそが最大の英雄を産む。
そして忍び寄る死の足跡は、最大の逆境だ。
奇跡が起こらない限りは不治であり、これが自身の最後の作品となる可能性が高いことをロニーはインタビューで口にしているが、同時にコロナが明けたら世界のファンに会いに行きたい、とも語っている。
これが最後のワンショットになるのかどうかは誰にも分からない。しかしもし仮にそうであったとしても、ロニー・アトキンスの栄光のキャリアをくくるに恥じない、それどころか最も魂のこもった傑作がこの「One Shot」だ。

「One Shot」

テイラー・スウィフトの名曲30曲ランキング(2021年時点)。

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一度、自分の能力以上のスーパースターにまで祭り上げられてしまうと、アーティストは自分の心、自分の音楽を見失いがちになる。
そこんところ2010年代を少し不安に過ごしていたテイラーファンは少なくないのではないかと思う。
アコースティックベースのフォークサウンドからダンスや現代ポップ調にサウンドは移行。さらにルックスの良さからセクシー路線で宣伝されるようになり、気がつけば、批判を恐れずに言うと、テイラー・スウィフトは白人特権の体現者となっていた。彼女がこの地位にまで登りつめたのは、音楽以外の要因が大きい。
世界中の大衆達は彼女が書いた詞など気にせず、「かわいい、真っ白、細い、顔ちっちゃー、シュッとしてはる」の嵐。
曲は確かにテイラーが書いたという一貫した痕跡はあるものの、その内きっと外部のイケイケソングライターが書いて、悪徳プロデューサー色に染まっちまうに違いない、という空気感すらあった。
しかしそんな心配は不要だった。
2020年に2枚立て続けにリリースした「Folklore」と「Evermore」では大仰なサウンドプロダクションを取っ払い、ソングライターとしてのプライドをこれでもかと見せつけたのだ。
サウンドの変化も、周囲からの押し付けではなく、彼女の音楽的才能の表現だ。
テイラー・スウィフトは全人類憧れのスターである前に、圧倒的な才能を持ったソングライターなのだ。
曲が良ければ、それをどんなサウンドやプロモーションで飾り付けするかは自由。ただし曲が先だ。テイラー・スウィフトは曲を書ける。
わずか14年のキャリアで8枚のアルバムを出し、その曲を基本全て自分自身で作詞作曲してきたのだ。
それも、途方もなく過酷なツアーとプロモーション活動を繰り広げ続けるなかで。
21世紀が産んだ音楽界最大のスターにして才能あふれるソングライター、テイラー・スウィフトの名曲30曲をランキング化した。


30.Fearless(2008)
2nd「Fearless」のタイトル曲。どのアーティストに取っても2枚目のアルバムは鬼門だが、デビュー作を上回るポップさと一貫したカントリーサウンドで、このアルバムは音楽界から絶賛を受けた。雨、ドライブ、ファーストキスなど、テイラーの歌詞の定番になる要素も多く含んだ透明感あるラブソング。


29.Shake It Off(2014)
「1989」収録。あのハイパーメディアプロデューサーことマックス・マーティンが付き、地獄のような邦題「シェイク・イット・オフ〜気にしてなんかいられないっ!!」で売り出し、「あ、ヤバいかも…」と不安にさせられたピークの楽曲である。
しかし悔しながらもプロデューサーというのはやはり偉大なもので、ヒットするのも納得がいく、猿でも分かる強烈なダンス・チューンに仕上がっている。
私も猿の仲間なので、このリズムを聴いて何も感じないと言えば、それは嘘になる。


28.Teardrops On My Guitar(2006)
デビュー作収録のバラード。「Tim Mcgrow」と並んでテイラー・スウィフトの才能を世界に知らしめた曲。15、6才でこんな曲を書いたのだから、誰がなんと言おうと天才。


27.Mirrorball(2020)
「Folklore」収録。このアルバムは約10年続けてきたポップのアレンジを排除して、内省的なサウンドと感情的な歌詞に重きを置いている。売れ線をあえて脱却したのだ。ささやくような歌声と、自分の弱さや自意識過剰な感じを受け入れるような歌詞もいい。


26.We Are Never Ever Getting Back Together(2012)
多分日本では「Shake It Off」と並んで知られている曲。テレビで1億回くらい流れているので知らない人はいないと思う。「Red」収録。「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」というこれまた痛めの邦題が付けられた。邦題にするならもっと短くすりゃいいのに。テイラー初のチャート1位シングルであり、理由はやはり異様に耳に残るリズムと、女子の共感を得る歌詞によると思う。これが「たのむからヨリを戻してくれ」だったらそんなには売れなかったと思う。テラハの主題歌にも採用されない。


25.Death By A Thousand Cuts(2019)
「Lover」収録。ネトフリ映画の『サムワン・グレート 〜輝く人に〜』に触発されて書いた失恋ソングだとのちに明かされている。メロディはテイラー節全開で、キラキラしたアレンジもいい。


24.The Story Of Us(2010)
「Speak Now」収録。歌詞が分からずとも、強力なフックとメロディ、疾走感のあるロック調で耳を鷲掴みにされる(そういう表現あるか?)名曲。何かしらの主題歌になったらめちゃくちゃ売れそうな曲。


23.Invisible String(2020)
「Folklore」収録のフォーク調の曲。元彼の子どもにプレゼントを贈るわたし、大人になったわ、という曲。どの元彼かは不明。


22.Holy Ground(2012)
「Red」収録。こういう曲を聴くと、テイラー・スウィフトは悲しい曲を軽快に表現する達人だとつくづく思う。一聴すると疾走感ある爽快な曲なのだが、早く次に進んで踊りたいのだけど、あんたとじゃなきゃ踊りたいとも思わないの、どうすりゃいいのさ、という恋愛ジレンマ的内容。


21.Our Song(2006)
初期テイラーの代表曲。朗らかなカントリーサウンド×皮肉たっぷりな歌詞と、テイラーの音楽の核となる部分がハッキリと示されている。こんな名曲を10代で書いているというのはやはり驚異的なのである。


20.Picture To Burn(2006)
デビュー作収録のロック調の曲。親しみやすいギターメロディと、女子の共感を得たに違いない、別れた男の写真を燃やしてやる、という内容。邦題は「焚書坑儒」です。多分。


19.Mine(2010)
「Speak Now」のリードシングル。「Speak Now」はやや存在感の薄いアルバムなのかもしれないが、いい曲が多く、適度にポップなアレンジが絶妙な名盤と思う。キャッチーさ前回のメロディ展開はもはや職人技。


18.Fifteen(2008)
「Fearless」収録。哀愁あるメロディと歌声、完璧な構成とシンプルながらも模範的なポップソングだと思う。高校に入学して、これから色々青春があるわよ、という内容。中高一貫の男子校だった僕は何も共感できない。記憶すらない。


17.Lover(2019)
「Lover」タイトル曲。このアルバムはダンスリズムは抑えめで、それまでは無かった、レトロなサウンドが全編に渡っている。個人的にはかなり好きなアルバム。Duffyあたりを彷彿とさせる浮遊感あるサウンドと艶っぽいヴォーカルがいい。Duffyは復活しないのでしょうか。もう10年待ってます。


16.Champagne Problems(2020)
「Evermore」収録のピアノバラード。共同作曲者にWilliam Boweryとクレジットされているが、これは進行形彼氏の俳優ジョー・アルウィンペンネームである。同じ日の夜に、彼氏は結婚を切り出そうとしてて、彼女は別れようと言おうとしてる、という曲。
こういう場合、男は女性側の熱が冷めてきていることを察知していて、別れることへの張り裂けんばかりの恐怖から勢い任せで結婚してくれ、と言っているパターンが多いです。
女性は冷静に対応しましょう。


15.The Last Great American Dinasty(2020)
「Folklore」収録。この曲はテイラーが購入した家の元住人で大富豪だったレベッカ・ハークネスについて歌っていて、自身のことも投影している。破滅的で最高の人生を過ごしてるわ、というロックスター的内容。


14.Out Of The Woods(2014)
「1989」収録。このアルバムを最初聴いたときは正直加工されすぎた音に若干引いてしまったのだけど、この曲はいい。一度聴いたら丸一日脳内再生されるメロディです。元彼のことを思い出す歌。


13.Dear John(2010)
「Speak Now」収録のカントリーバラード。ジョンというのは一瞬お付き合いしたジョン・メイヤーのことらしい。「めちゃくちゃ遊び人だよあの人、やめときなって」と周りに言われながらも突っ走ってしまい後悔してます、あなたが捨ててきた女たちもみんな泣いてるわよ、という内容。


12.Style(2014)
「1989」収録。個人的には、歌詞が少し時代錯誤(なんか白人至上主義時代の理想スタイルっぽい)な気もしなくはないのだけど、それは多分考えすぎなのでしょう。シンプルで緊張感あるエレクトロ・ポップ。


11.Cornelia Streets(2019)
「Lover」収録。アルバムのなかでは多分最もメロディアスでキャッチーな曲。コーネリア・ストリートというのはニューヨークにある、かつてテイラーが部屋を借りていた通りの名前。


10.Delicate(2017)
「Reputation」収録。攻撃的な曲が多いアルバムの中では比較的穏やかな曲。タイトル通りのはかなさを感じさせる繊細なサウンドも表現力抜群。評判最悪の私でも大丈夫?という内容。セレブになった葛藤が見られます。


9.Cruel Summer(2019)
「Lover」収録。厚みのある浮遊感のあるサウンドとポップなメロディで悲しげな内容を歌う、テイラーの真骨頂。前作「Reputation」のトゲを振り払うような朗らかな曲。でも失恋ソングです。


8.Getaway Car(2017)
「Reputation」収録。ソングライターとしての威厳を見せつけるキャッチーさとエネルギーを備えた名曲。元カレと別れるために今カレを利用しようしたらいざこざになって結局どっちともうまくいかなかったという内容。ちゃんと別れてからの方がいいよ、という教訓です。


7.Forever And Always(2008)
「Fearless」収録。疾走感溢れるメロディと哀愁のカントリーサウンドが魅力的な名曲。シングルカットこそされなかったものの、アルバムのデラックス版にはピアノバージョンも収録されているが、オリジナルのカントリーバージョンの方がいいと思う。そういえば、なにやら権利関係のゴタゴタで、アルバム6枚を再収録するらしい。恐らくあまりアレンジしたりはせずに収録するのだと思うけど、ヴォーカルは今の方が成長しているので楽しみです。


6.Blank Space(2012)
「Red」収録。ああ、シンガーソングライターからポップスターに移行した象徴的な曲である。ただリズムは印象的で、歌詞もメディアに対する皮肉たっぷりと、テイラー節は炸裂。
ウルトラ大金持ち、全人類あこがれの的、最高の美容エステに毎日行けて最高の服もジュエリーも好きなだけ買える、どんな男もイチコロ、音楽やらなくてもやしゃごの代まで遊んで暮らせる、曲なんか金を出せば買える、という環境になったなかで、ミュージシャンとしての魂を失わずに自分らしい曲作りを続けてきたことが偉い。普通は頭がおかしくなります。


5.Enchanted(2010)
「Speak Now」収録のパワーバラード。「Love Story」の続編的ラブソングで、ギターソロも秀逸。アダム・ヤングについて歌っているとのこと。


4.State Of Grace(2012)
「Red」収録。U2やミューズを思わせる、疾走するリズムと浮遊感あるギターサウンドが爽快な、1曲目にぴったりな力強いアンセム系の曲。


3.Love Story(2008)
「Fearless」収録。キャッチーなカントリーポップで、シングルが世界で1800万枚売れた。ロミオとジュリエットのジュリエット目線で書かれた、おとぎ話系ラブソング。


2.You Belong With Me(2008)
「Fearless」収録の疾走感ある名曲。キャッチーさではナンバーワンの青春ラブソング。


1.All Too Well(2012)
「Red」収録。今のところテイラー・スウィフトの最高傑作はこの曲ではないかと思っている。ダイナミックなメロディのバラードで徐々にロック調になる展開もいけている。失恋ソングの大作。


そんなアホな、という感じかもしれないが、テイラー・スウィフトはミュージシャンとして過小評価されている、というのが僕の感想だ。
あまりにそれ以外の要素が強すぎて、彼女のソングライティング能力のすごさは見落とされがちだと思う。
(音楽活動さえ続けてくれれば、)テイラー・スウィフトは今後30年も40年も音楽界に君臨できる偉大なシンガーソングライターだと思う。
テイラー・スウィフトと2ヶ月違いのタメである僕としては、この学年から生まれた最大のスターを応援し続けたい。
あっちは世界の頂点、こっちは千葉県の底辺という違いこそあるものの、同時代に生まれ、同時代に30代に突入し、同時に老いていくという点では同じなのだ。一見してそれとは分からずも、科学的には同じ生物なのである。
1989年〜1990年世代のみんな、これからも頑張っていこう。テイラー・スウィフトと同級生なんだぜ。



ホワイトスネイクの名曲20曲ランキング。

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ハードロックと言えば80年代、特に「サーペンス・アルバス」のホワイトスネイク!というオヤジは結構多いように思う。Bon JoviDef Leppard、Motley Crueあたりと並んで、ハードロックをメジャーにした功労者なのである。
しかし大衆的なサウンドではあるものの、ホワイトスネイクの音楽はよりブルーズに根ざしたサウンドで、一聴してキャッチーじゃない曲にもスルメ的魅力がある。
またホワイトスネイクはデイヴィッド・カヴァデイル独裁体制のバンドであり、他のメンバーは入れ替わり立ち変わり。
「今までホワイトスネイクに在籍したメンバーは計何人でしょう?」と聴かれて即答できる人は多分世界に1人もいないと思う。正解は多分35人くらいです。スティーブ・ヴァイとかエイドリアン・ヴァンデンバーグとか、本当にそんなすごいギタリストが必要だったんだろうか。
とはいえ、カヴァデイルがこのホワイトスネイクなるプロジェクトを推進し続けてきたからこそ、彼らはハードロック史を代表するバンドの一つとなったのである。
骨太ブルージーハードロックの代表格、ホワイトスネイクの名曲20曲をランキング化した。


20.Ready An' Willing(1980)
3rd「Ready An' Willing」タイトル曲。ブルージーなロックンロールサウンドにカヴァデイルの色気のある歌声が見事にマッチ。ミッキー・ムーディーのギターソロも渋く、適度にノリが良くてカッコいい。

19.Love Will Set You Free(2011)
「サーペンス・アルバス」以降は聴いてない、と30年以上の空白がある人には朗報である。その30年間のホワイトスネイクのホワイトブランク、特に21世紀に入って以降は結構いい曲が多かった。聴いてみるといいと思います。この曲は「Forevermore」収録。骨太なリフ、キャッチーなコーラスと、80年代白蛇ファンにもスッと受け入れられるサウンド

18.Love Hunter(1979)
アルバム「Love Hunter」タイトル曲。「Long Way From Home」、「Walking In The Shadow Of Blues」といった名曲も収録されているが、個人的にはツェッペリン風のウネウネしたキーボードとブリティッシュ・ブルーズサウンドのこれが一番好き。初期の代表曲。

17.Now You're Gone(1989)
「Slip Of A Tongue」収録。曲の素晴らしさの割にあまり知られていない気がする。「Here I Go Again」系統のロックバラード。スティーブ・ヴァイのイントロとソロも感動的。

16.Give Me All Your Love(1987)
「サーペンス・アルバス」収録。
「サーペンス・アルバム」と誤って覚えてる人が多いけど、アルバス。というか邦題だから別に無理に覚えなくてもいい。アメリカでは「Whitesnake」、イギリスでは「1987」というタイトルのアルバムだ。原題より分かりづらい邦題をつけるんじゃないよ。
傑作の中では地味な印象の曲ではあるものの、良くまとまったロックンロールソングです。ライブでは定番。

15.One Of These Days(2011)
「Forevermore」収録。軽やかなアコースティックのメロディとカヴァデイルの味わい深いヴォーカルが魅力的な名曲。ホワイトスネイク好きでこの曲を聴いてないのはもったいない。

14.Judgement Day(1989)
「Slip Of A Tongue」収録。ツェッペリンの「Kashmir」のパクリやないか、と言われればまあ雰囲気的にはそんな感じなのだが、哀愁も漂う大作。イントロとサビのフレーズがどう聴いてもスーパーマリオの効果音にしか聴こえないのは僕だけなのでしょうか。

13.Summer Rain(2008)
「Good To Be Bad」収録。ゆったりとした優しいメロディが魅力の名曲。カヴァデイルの歌声も極上。なにげに名盤だと思う。

12.Straight For The Heart(1987)
「サーペンス・アルバス」収録。キーボードが爽快な青春胸キュンハードポップ調で、あまりホワイトスネイクらしくはないのだけど、名曲。アルバムの後半にこういう息抜き的な曲があるあたりもやはり名盤。ライブでやっているのを聴いたことはないが、本当はやってほしい。

11.Bad Boys(1987)
「サーペンス・アルバス」収録。バンドを代表するハードロックチューン。ジョン・サイクスの這いずり回るようなギターリフと華麗なソロ、カヴァデイルのシャウトが冴えわたる。最初の犬の遠吠え的シャウトはダサかっこいいということでご勘弁。

10.Love Ain't No Stranger(1984
「Slide It In」収録。個人的には「Slide It In」はホワイトスネイクの最高傑作だと思っている。ブルージーさと大衆性がいちばんちょうど良くブレンドされていて、演奏もカッコ良い。こちらはライブでは必須の代表曲の一つ。哀愁あるオープニングとライブ映えするコーラスが良い。

9.Ain't No Love In The Heart Of City(1978)
代表曲でもあり、ホワイトスネイクサウンドにぴったりなのだが、実はカヴァー曲だと最近知った。R&B系のグループが4年前に出していた曲らしい。それはさておいても、感動的なブルーズのバラード。渋くてカッコよすぎる。

8.Standing In The Shadow(1984
「Slide It In」収録。適度なスピード感と緊張感、キャッチーさを兼ね備えた、70年代英国ハードロック感ある名曲。アメリカをターゲットにした「サーペンス・アルバス」以降は、こういった哀愁はかなり薄らいでしまった。

7.Here I Go Again(1982&1987)
元々は「Saints And Sinners」に収録されていた曲を「サーペンス・アルバム」でリメイクしたら大ヒットした曲。こういう時は「オリジナル版の方がいいね、俺は」と言った方が玄人感が出るのだろうが、甲乙つけがたいです。1982年のバージョンは、とにかくジョン・ロードのオルガンが素晴らしい。リアルタイムで聴いた人は、とんでもない名曲だわ、と思ったに違いない。1987バージョンはより過剰でゴージャス、爽快になっていて、これはこれでいい。80年代ハードロックを代表する曲の一つ。

6.Crying In The Rain(1982&1987)
これも「Here I Go Again」同様、「Saints And Sinners」収録曲を「サーペンス」でリメイク。1982バージョンはよりブルージーなのだが、この曲に関してはリメイク版の方が個人的には好き。カヴァデイルの歌声はパワーアップしていて、ジョン・サイクスのギターソロも超絶!

5.Is This Love(1987)
「サーペンス・アルバス」収録の大ヒットバラード。ほろ苦いメロディとソウルフルな歌声が魅力的。当初はティナ・ターナーに提供するために書かれたが、結局自分で歌った。

4.Still Of The Night(1987)
80年代ホワイトスネイクと言えばこの曲、なゴージャスロックチューン。というのはサウンドの話であって、曲のベースはやはりブルージーツェッペリン風。カヴァデイルの咆哮のサイクスのギターサウンドが迫力満点。

3.Don't Break My Heart Again(1981)
この曲や次の「Fool For Your Loving」みたいな曲こそホワイトスネイクの真骨頂だと思う。リズム感ある正統派のブリティッシュ・ロックサウンドとメロディの良さ、演奏力が際立つ名曲中の名曲。

2.Slow And Easy(1984
「Slide It In」収録。ブルージーさ満点なのにキャッチーでめちゃくちゃライブ映えする名曲。なんといってもコージー・パウエルのドラミングが神懸かり的。ドラムは手数が多けりゃいい訳じゃない、というのをこの曲を聴くと感じさせられる。

1.Fool For Your Loving(1980&1989)
「Ready An' Willing」収録。のちに「Slip Of The Tongue」用にリメイクされた。この曲に関してはオリジナル版の方がいいと思う。ソウルフルで気だるい感じ、ニール・マーレイのベースラインが最高だ。メタリックなホワイトスネイクもいいのだけど、やっぱりこの渋さが本領です。


80年代に名声のピークを迎えたあとも、ホワイトスネイクはメンバーを変えながら作品を作り続け、ツアーを止めることはなかった。だからこそ、2005年くらいにようやくハードロック/ヘヴィメタルを聴きだした僕ですら何回か彼らのライブを観ることができたのだ。
現在カヴァデイルはコロナ渦明けのフェアウェル・ツアーを計画中だという。デビューから40年以上。その誇り高いキャリアにどう幕を下ろすのか(あるいは続けるのか?)、ホワイトスネイクに注目である。

ボン・ジョヴィ全18作品解説&ランキング完全版(2021年時点)

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そうだ、ボン・ジョヴィのアルバムをランキングにしてみよう、と思ったのだが、少し考えるとあまり意味がないことに気がついた。
ボン・ジョヴィのアルバムはほぼ全てが傑作か名作と呼べる出来だからだ。もちろん中でも傑出した作品と、全体的にいいよね、という作品くらいの差はあるのだが、これは聴いてもしょうがないよ、というアルバムはほぼ無い。
なので、好きなら全部聴く価値はある、という結論にしかならないのだが、聴く順番の参考程度に、ランキングにしてみた。バンドとしてのオリジナルアルバム以外にもジョンのソロアルバム、未発表曲集も含んでいる。勢いあまって「完全版」と書いてみたものの、何が完全なのかはよく分からない。


18.Burning Bridges(2015)
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代表曲「Saturday Nights Gave Me Sunday Morning」「We Don't Run」「I'm Your Man」「Fingerprints」
2015年、ほとんど何のプロモーションもなしに発売されたアルバム。ギタリストのリッチー・サンボラ脱退後初の作品だ。
最初これを聴いた時はなんだか混乱した。このクオリティのものをジョンが商品として出すはずなど無いのだ。「これって…?」と多くのファンは思ったはずだ。
しかし状況が分かると、「そんなことか」と思う。これはバンドが所属してきたマーキュリー・レコードに対する怒り、そして別れの置き手紙のようなものだったのだ。何の装飾もない茶封筒のようなジャケット、ブックレットも無し。「これで契約上最後のアルバムね。さいなら。」ということなのだ。
「これはファンアルバムだ」とジョンは言っていたが、つまるところ「ファン(なら事情は分かってくれるであろう)アルバム」なのだ。
いくつかの新曲と、「The Circle」時代のボツ曲で構成されている。Nickelback風アンセムの「Saturday Night Gave Me Sunday Morning」、ヘヴィでキャッチーな「We Don't Run」、「We All Fall Down」、「I'm Your Man」、哀愁ある「Fingerprints」などは他のアルバムに入っていても大丈夫な曲。
ただ、強いて「これは飛ばしてもかまわんよ」と言えるアルバムがあるとすればこれだ。
一応れっきとしたオリジナルアルバムという位置付けになっているが、ちょっと微妙なところ。


17. Blaze Of Glory(1990)
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代表曲「Billy Get Your Guns」「Miracle」「Blaze Of Glory」「Never Say Die」
映画「ヤング・ガンズ2」のサントラおよびインスパイアされた楽曲を収録したジョンのソロ作品。前作「New Jersey」に伴う巨大なツアーを終えたバンドは燃え尽き症候群におちいり、解散の危機を迎えていた。いったん全員バンドを離れ、一息入れる必要があったのだ。
映画監督から「西部劇だからWanted Dead Or Aliveを使わせてくれしん」と言われたジョンは気合いを入れ、それ風の新曲を書き下ろして「これを使ってくれ!」と提供。
「Wanted Dead Or Aliveで良かったんだけど…」と監督が思ったかどうかは定かではない。
だからアルバム全体がカウボーイな感じである。しかしやはり西部縛りだと限界があったのか、素晴らしい曲とそこそこの曲が混在している。
ストレートで明るいロックソングの「Billy Get Your Guns」、完璧なメロディアスハードの「Miracle」、大ヒットのタイトル曲、疾走感ある「Never Say Die」などは見事。随所にボン・ジョヴィ節が光りながらも全編ウエスタン調で仕上げるのはさすがの技術。


16.7800° Fahrenheit(1985)
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代表曲「In And Out Of Love」「Only Lonely」「Silent Night」「Tokyo Road」
前年のデビュー作のサウンドを継承しつつ、アンセム調の「In And Out Of Love」やうっとりバラードの「Silent Night」などやや商業路線のサウンドを目指すも、小粒感は否めず。
全体の完成度ではデビュー作の方が高かったと思われる。
まだブレイク前で、一番売れてたのが日本だったこともあり、日本のファンへの感謝の気持ちとして「Tokyo Road」を収録。他には疾走するハードロックチューン「Price Of Love」、キャッチーかつ憂いのある「Only Lonely」、「Hardest Part Is The Night」などは佳曲。
ソングライティング能力の高さは見せるが、やや消化不良なアルバム。


15.100000000 Bon Jovi Fans Can't Be Wrong…(2004)
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代表曲「Edge Of A Broken Heart」「Radio Saved My Life Tonight」「Miss Fourth Of July」「Open All Night」「I Get A Rush」など
驚愕の未発表曲50曲入り5枚組ボックスセット。ゼロの数は合ってるだろうか。「1億人のボンジョヴィファンが間違ってるはずがあるだろうか、いや、ない」という商品だ。アルバム売り上げ1億枚突破を記念して発売された。確か8000円くらいして、当時中3だった僕は1ヶ月分のお小遣いをほぼこれに全振りした記憶がある。
これを聴くとボン・ジョヴィの作曲能力がいかにすさまじいかを思い知る。普通のバンドならアルバムに収録するクオリティの曲ばかり、いや、普通のバンドならベストアルバムに入るであろうクオリティの曲も15曲くらいはある。ここから選抜チームを組めば傑作が一つできる。やってみよう。

〜おれが考えたさいきょうの曲順〜
1.Starting All Over Again
2.Radio Saved My Life Tonight
3.Garageland
4.Edge Of A Broken Heart
5.Miss Fourth Of July
6.Last Chance Train
7.These Arms Are Open All Night
8.Theif Of Hearts
9.I Get A Rush
10.Crazy Love
11.River Runs Dry
12.Every Beat Of My Heart
13.Love Ain't Nothing But A Four Letter Word
14.Open All Night

すごい、すごすぎる。
異論は認めるが、とんでもない傑作が完成した。先行シングルは「Radio Saved My Life Toniht」かな。捨て曲なし、中だるみもなし。
50曲全部聴くのはしんどいわ、という人はよろしければ参考にしてみてください。そんなにおかしくないチョイスと自負しております。


14.What About Now(2013)
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代表曲「Because We Can」「What About Now」「Pictures Of You」「That's What The Water Made Me」「Beautiful World」
14位だから駄作なのかと言えば、そんなことはない。はっきし言ってここからはもう全部名作だ。
このアルバムは古参ファンからはあまり評判が良くないのだけど、それはずばりハードロック色が薄いからだ。だからなんだよ、と僕は思ってしまうのだが、確かにリッチーのギターソロなどは影を潜めていてやや寂しさはある。そしてリッチー最後のアルバムだ。
久しぶりにきたアンセム風アンセムの「Because We Can」、前向き元気印のタイトルトラックや「That's What The Water Made Me」、メロディが美しすぎる「Pictures Of You」や「Who's Left Of Me」、イントロから胸をえぐられる名曲「Beautiful World」、さらにはボーナストラックの「With These Hands」など、目白押しである。


13.Lost Highway(2006)
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代表曲「Lost Highway」「(You Want To)Make A Memory」「We Got It Going On」「Any Other Day」「Till We Ain't Strangers Anymore」など
前作「Have A Nice Day」に収録された「Who Says You Can't Go Home」がカントリーチャートで1位を記録したこともあり、カントリーロックのミニアルバムの製作に着手。するとあれよあれよと曲が書け、もうフルアルバムでいいだろこれ、これが新作です。という流れで作られた。
だから、全体的にオーガニックでカントリーロックサウンドが占めている。
「Lost Highway」「Summertime」「Whole lot Of Leavin'」「Any Other Day」「The Last Night」「I Love This Town」あたりがカントリーロックの佳曲。
「(You Want To) Make A Memory」、Till We Ain't Strangers Anymore」はグッドバラード、「We Got It Going On」は「I'll Sleep When I'm Dead」系のヘヴィでノリの良いパーティーロック。気づいたらライブの定番になってる。
一曲挙げるとしたら、んー、「Any Other Day」。

12.2020(2020)
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代表曲「Do What You Can」「American Reckoning」「Let It Rain」「Blood In The Water」など
昨年発売された今のところ最新作。
もともとはアメリカ大統領選挙が行われる大きな年、という意味で「2020」とタイトルが付けられ、2020年2月頃に発売予定だった。
が、始まってみると2020年というのは思ったよりとんでもない年になってしまい、急遽加筆のため発売を延期、10月に改めて発売された。
これまでのボン・ジョヴィのアルバムとは大きく異なる社会的かつシリアスな作風で、キャッチーさという点を取れば「そこそこ」。
ただ曲に込められたメッセージ性は強烈で、ボブ・ディランマーヴィン・ゲイのそれすら想起させる。
60手前になったジョン・ボン・ジョヴィの進化と挑戦だ。「Do What You Can」「Beautiful Drug」「Let It Rain」などアップビートな曲もちゃんと入っている。


11.This House Is Not For Sale(2016)
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代表曲「This House Is Not For Sale」「Knockout」「Rollercoaster」「God Bless This Mess」「Come On Up To Our House」など
「Burning Bridges」を別にすればリッチー脱退後初となるアルバム。ギタリストにはフィルXが加入。ハードロックなタイトル曲や「Knockout」、キャッチーな「Rollercoaster」「Reunion」「God Bless This Mess」などバラエティに富んだ作品となった。
いい作品なのだが、ジョンのヴォーカルはじめ全体的に加工された感じが残るサウンドが少し気になる。ファンとして率直に言うと、この2016年頃からジョンは高音がほぼ出なくなっている。彼が思い描く楽曲のテイストと、彼の喉の能力との間に少し差が出て苦しそうな印象。
だからこそ、この次のアルバムとなった「2020」の無理をしない歌い方が一つの答えであり、ファンに期待に無理に答えずにその領域に足を踏み込んだジョンの姿に一安心なのである。ずっと絶唱し続けるのはムリよ。
デラックス版には「When We Were Us」「Walls」が収録されているのでそちらがおすすめ。


11.The Circle(2009)
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代表曲「We Weren't Born To Follow」「When We Were Beautiful」「Superman Tonight」「Love's The Only Rule」「Happy Now」など
前作「Lost Highway」とは打って変わりヘヴィさを兼ね備えたハードロック作品。最高傑作の一つとすら言える「We Weren't Born To Follow」、硬派なハードロックの「Work For The Working Man」「Thorn In My Side」、超キャッチーな「Superman Tonight」、「Love's The Only Rule」「Fast Cars」、メロディが美しい「When We Were Beautiful」「Live Before You Die」「Learn To Love」など、ほぼ捨て曲無しの傑作に仕上がっている。


9.These Days(1995)
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代表曲「Something For The Pain」「This Ain't A Love Song」「These Days」「Hearts Breaking Even」「Something To Believe In」など
90年代のボン・ジョヴィは地味でダーク、と言われがちだが、実際にはダークというよりは30代相応に成熟したイメージ。派手さは確かにあまりない。
「You Give Love A Bad Name」や「Bad Medicine」のような過剰な音作りから卒業し、よりオーガニックで曲そのものに焦点を合わせたサウンドで構成されている。いわゆるロックチューンは「Hey God」「Something For The Pain」「Damned」くらいだが、他にも名曲中の名曲「These Days」をはじめ「Hearts Breaking Even」「If Thats What It Takes」「This Ain't A Love Song」「Lie To Me」など名曲が目白押し。全体的に静かめなのに後半に入っててもいい曲ばかりというのがやはりすごい。


8.Destination Anywhere(1997)
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代表曲「Janie Don't You Take Your Love To Town」「Midnight In Chelsea」「Staring At Your Window With A Suitcase In My Hand」「August 7,4,15」
2枚目のソロアルバム。もしボン・ジョヴィ好きで聴いていない人がいたら、必聴の名作。ジョン・ボン・ジョヴィの作曲能力の高さを一番実感できるアルバムではないかと思う。ドラムマシーンの起用などバンドよりも洗練されたサウンドで淡々と進んでいくが、全ていい曲。
グランジ風でありながらキャッチーな「Queen Of New Orleans」「Ugly」、哀愁のメロディが際立つ名曲「Janie Don't You Take Your Love To Town」「Staring At Your Window With A Suitcase In My Hand」、緊張感あるロックソング「August 7, 4 15」などバラエティにも富む。バンドとしてあまりにビッグなのでソロアルバムが目立たないが、圧巻の名盤。


7.Bounce(2002)
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代表曲「Undivided」「Everyday」「Misunderstood」「All About Lovin' You」「Bounce」など
前作「Crush」からわずか2年後、ツアーもしてたのにいつ曲書いたの?と不思議になる早技で作られたアルバム。しかも異様に完成度が高く、Burrn!誌ではこの年のアルバム・オブ・イヤーになった。一応言っておくと、Burrn!誌というのは日本のハードロック/ヘヴィメタル文化とコミュニティを牽引してきた雑誌のことである。ネットがあまり普及していなかった時代、日本のハードロック/メタルファンの多くはこの雑誌を指針としてきたのだ。
2001年の米同時多発テロからの復興がテーマとなっているアルバム。バンドが社会的なメッセージを発信するようになったのはこのころからだ。象徴的なアンセム「Undivided」「Everyday」「Bounce」、名バラード「Joey」「All About Lovin' You」「Right Side Of Wrong」、グラミー賞を獲得した「Misunderstood」、ビールのcmソングになった「The Distance」など捨て曲無しの名盤。
一方、がっつりヒットしたシングルはなく、公式のベストアルバムにはこれまで一曲も収録されていない。でも名盤。


6.Runaway(1984
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記念すべきデビューアルバム。
サウンドは同時代先に売れていたMotley CrueやRattDef Leppardらに近いハードロックそのものなのだが、ほぼ捨て曲なしという辺りすでに才能の高さを見せつけている。
日本では伊藤政則氏が早い段階で発掘しラジオやクラブでプッシュしていったこともあり、Burrn!誌では1984年のブライテスト・ホープになった。また同年西武球場で行われたフェスでバンドは初めてのスタジアム公演を行った。等々、ボン・ジョヴィアメリカ本国より先に日本で先に火がついたバンドだったのだ。
イントロが鮮烈なタイトル曲「夜明けのランナウェイ」はじめ、キャッチーな「Roulette」「She Don't Know Me」「Get Ready」、美メロかつ攻撃敵な名曲「Shot Through The Heart」など目白押しで、ハードロック史に残るデビュー作。


5.Have A Nice Day(2005)
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代表曲「Have A Nice Day」「Welcome To Wherever You Are」「Who Says You Can't Go Home」「Last Man Standing」「Story Of My Life」など
アンセム、元気印のロックチューン、バラードなどバランスの取れた「Bounce」路線を継ぎながら、より暖かみと深みを増した印象がある傑作。日本でもアルバムチャート1位と大ヒットした。新たなアンセム「Have A Nice Day」をはじめ、今やバンド史を代表する名曲の一つとなった「Who Says You Can't Go Home」、暖かみのあるバラード「Welcome To Wherever You Are」「Bells Of Freedom」「Wildflower」、哀愁あるロックチューン「Last Cigarette」「Novocaine」「Story Of My Life」、必殺メロディの「I Am」など、またしても捨て曲無しの名盤。


4.Keep The Faith(1992)
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代表曲「I Believe」「Keep The Faith」「I'll Sleep When I'm Dead」「In These Arms」「Bed Of Roses」「Dry County」など
前作「New Jersey」のツアーが終わり燃え尽きたバンドが、ソロ活動などを経た復活作。
捨て曲無しなのかと言えば、個人的には「普通」の曲も何曲かあるのだけど、それを補ってあまりある名曲たちの素晴らしさがあるのでこの順位になっている。某誌編集長はじめ、これが最高傑作だ、という人も結構いる。
なかでも「In These Arms」「Bed Of Roses」「Dry County」は名曲中の名曲。「In These Arms」は実はデイヴィッド・ブライアン作である。バンドは民主主義体制よりも独裁体制の方がうまくいく、と良く言われるのだが、もう少しデイヴィッドのソングライティング能力を活かせば良かったのにな、と個人的には感じる。デイヴィッドはミュージカルで曲を書きまくっています。「Dry County」は長尺だからかベストアルバムには入らないけど、どう考えても最高傑作の一つです。


3.Slipppery When Wet(1986)
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代表曲「You Give Love A Bad Name」「Livin' On A Prayer」「Wanted Dead Or Alive」「Never Say Goodbye」「Wild In The Streets」など
世間一般的には、「ボンジョヴィの最高傑作」というとこのアルバムを指す。
日本の古参ロックファンは、多分別のジャケットで記憶している人も多いと思うが、一応今流通しているのがこのつまらないジャケットです↑
日本では「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」というタイトルで売られてる。お姉さんのお胸に「滑りやすいから注意!」じゃちょっと妄想はかどるなあ、ということだったんだろう。同感です。うむ↓
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ボン・ジョヴィがブレイクするきっかけになったアルバムであり、3曲の全米1位シングルが入っていて、2000万枚売れたのだから、ボン・ジョヴィを代表するアルバムであることには違いない。そしてもちろん捨て曲なし。
期待されていた若手実力派イケメンバンドが最高の時代に期待通りのアルバム、期待通りのシングル、期待通りのビデオを出した、という運も時代も味方につけた時代の寵児的ヒット作。
今これをオジさんメロハーバンドが出しても、そうはならない。
「Livin' On A Prayer」「You Give Love A Bad Name」「Wanted Dead Or Alive」はじめ、「Let It Rock」「Raise Your Hands」「Never Say Goodbye」「Wild In The Streets」などライブ定番曲めじろ押しの名盤。


2.Crush(2000)
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代表曲「It's My Life」「Thank You For Loving Me」「Just Older」「Captain Crash And The Beauty Queen From Mars」「Mystery Train」「One Wild Night」など
前作「These Days」から5年。ソロ活動を経てリリースされたこの「Crush」はハードロック界全体を覆っていた90年代全体のもやもやした空気を吹き飛ばす会心作。本当は2枚組でも作れたんじゃないかと思うような、才能の風圧すら感じさせるようなソングライティングっぷり。
反射神経で書いたようなアルバム、という感じ。上記代表曲以外もバラエティに富んだ名曲揃いだ。
とりわけ、「It's My Life」のインパクトは数字以上に大きく、ボンジョヴィの大復活を印象付けた。


1.New Jersey(1988)
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代表曲「Lay Your Hands On Me」「Bad Medicine」「Born To Be My Baby」「Blood On Blood」「I'll Be There For You」など
作風的には「Slippey When Wet」の続編、という印象もあるが、一曲一曲の平均点はこちらの方が高いと思う。
当初は2枚組にする予定だったのだが、結局1枚に詰め込むことになったため、曲順はややアンバランスな感じ。メッシとロナウドネイマールレヴァンドフスキとエムバペとケインを揃えてみました、という感じがある。だったら2チーム作れば良かったのに。
この本来あるべきだった2枚組版はのちに発売されています。
要するに、どれがベストアルバムに入っても遜色無いクオリティの名曲揃い、ということだ。
全米1位となった「Bad Medicine「I'll Be There For You」はじめ名曲中の名曲「Born To Be My Baby」「Wild Is The Wind」「Blood On Blood」、名バラードの「Living In Sin」「Stick To Your Guns」など、ボンジョヴィ節の金太郎アメ的アルバムである。


ボン・ジョヴィの何が凄いかと言えば、それはもうシンプルに「いい曲が多い」ことにつきる。
さすがに洋楽好きでボンジョヴィを「イッツマイライフ」の一発屋と思っている人はそんなにいないと思うが、日本人の84%はボンジョヴィを知らない、18%はイッツマイライフしか知らない、というのが僕の感覚値だ。計算が合わないけど。
別にそれでも知ったこっちゃないのだが、せっかくいい曲を理解できる耳を持った人が、「洋楽だから」「流行ってないから」というだけの理由で、これだけの名曲を聞き逃してるのもったいないよなあ、とは思う。
イッツマイライフだけ知ってる、ベストは聴いたことがある、という人にはまず「Crush」か「New Jersy」を推したい。

ヨーロッパの名曲20曲ランキング(2021年時点)。

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今やハードロック/ヘヴィメタルの中心地となっている北欧だが、その礎を築いたのがヨーロッパだ。
1983年にデビュー、「Seven Doors Hotel」を筆頭としたメロディックメタルと高い演奏力で、まず日本で火がついた。1986年の「The Final Countdown」の世界的ヒットでビッグバンドの仲間入り。その後一度休止するも、2003年に復活して以降はプログレ路線も開拓しつつコンスタントに活動を継続。
というのがだいたいの流れなのだが、要はこのバンドは北欧のメタルゴッドなのである。
緻密に構成されたドラマチックな曲展開、独特の陰りを帯びたメロディアスで叙情的なサウンド、北欧メタルといって人がイメージするサウンドの代表格だ。
北欧メタルの始祖、ヨーロッパの名曲20曲をランキング化した。

20.Always The Pretenders(2006)
復活2作目「Secret Society」収録。ロック好きな人だと、このアルバムジャケットを見れば聞かずとも「お、プログレか」と思うに違いないのだが、今作は哀愁を帯びた大人なメロディックロックで、プログレではない。先行シングルとなったこの曲はヘヴィかつスピード感あるロックチューン。80年代とは全然違うサウンドだが、これはこれでカッコ良い。ジョン・ノーラムのギターは健在。


19.Girl From Lebanon(1991)
「Prisoners In Paradise」収録。初期を彷彿とさせる叙情的なイントロ、哀愁たっぷりギターソロ、ジョーイの表現力と、バンドの魅力が詰まった名曲。バックで静かに流れるキーボードも効果的。


18.War Of Kings(2015)
「War Of Kings」タイトル曲。評価は中程度だと思うが、個人的に全体的にヘヴィでかなり好きなアルバム。こちらはベースのリフを軸に展開されるメロディアスかつグルーヴの強いヘヴィロック。


17.In The Future To Come(1983)
記念すべきデビューアルバムの1曲目。今聴くともろもろショボいところがあるのだが、何よりこの独創性がすごい。哀愁漂う透明感あふれるメロディが荒々しく疾走する、才能を感じさせる曲。ビデオはなかなか香ばしいので貼っておく。よっこらせ、と…


16.Carrie(1986)
「The Final Countdown」収録。古参ハードロックファンからすればこのアルバムは産業ロックなのかもしれないが、それも才能のうち。全米3位の名バラード。


15.Bag Of Bones(2012)
「Bag Of Bones」タイトルトラック。童謡のようなオープニングから、ヘヴィなコーラスへのサビが爽快。スライドギターを弾くのはジョー・ボナマッサ。


14.Superstisious(1988)
「Out Of This World」収録。前作「The Final Countdown」の大衆路線をさらに加速させたという点で賛否両論あったアルバムではあるが、(当時Burrn!誌では点数が「?」となり、数字が付かなかった)、悪いのかと言えばそんなことはなく、むしろいい曲が多い。アルバムの顔となる1曲目にこういうポップな曲を持ってくるという、ハードロック保守層からすればあるまじき行為が反発を呼んだのだと思われる。当時若かった彼らが、レコード会社の意向を跳ね除けることが難しかったのは仕方ないことで、その中でも才能を見せつけられる彼らの才能を
褒めた方がいい。美しいメロディとアカペラ風のコーラス、感涙のギターソロと、名曲です。


13.Hero(2014)
復活作「Start From The Dark」収録。Thin Lizzyのフィル・ライノットに捧げた曲。「Prisoners In Paradise」路線を継承した叙情的なバラードで、シンプルではあるもののなかなか泣ける。


12.Scream Of Anger(1984
「Wings Of Tomorrow」収録。ヨーロッパの最もヘヴィで攻撃的な曲だと思う。Arch Enemyもカヴァーした。ザクザクとしたリフ、シャキッとした(?)リズム隊の疾走もかっこ良い元祖パワーメタル。


11.Let The Good Times Rock(1988)
「Out Of This World」収録。「Superstitious」同様、北欧らしさはなくアメリカ向けなポップチューンなのだが、いいものはいい。耳に残るメロディと爽快なギターが心地よい佳曲。


10.Walk The Earth(2017)
「Walk The Earth」タイトル曲。復活後のヨーロッパのアルバムはほとんど知らない、という人は結構いると思うのだが、聴くならまずはこのアルバムをおすすめしたい。80年代ヨーロッパのサウンドではもちろん無いが、モダンなサウンドと70年代のディープ・パープル風のアイディアが随所に見られ、なかなか胸熱なハードロック作品になっている。こちらはグルーヴ重視のミッドテンポ曲。


9.Halfway To Heaven(1991)
「Prisoners In Paradise」収録。ポップなリフでヨーロッパらしさはあまり無いのだけど、「この曲が一番好きだ」という人を結構知っている。朗らかで北欧ポップロックらしさあふれる佳曲。Last Autumn's Dreamが死ぬほど書いてそうな曲です。


8.Rock The Night(1986)
「The Final Countdown」収録のL.Aメタル風アンセム。何となく、「こういう曲が1曲くらい欲しかったから書いた」感があるのだけど、完成度は高い。


7.Cherokee(1986)
「The Final Countdown」収録。個人的にはこのアルバムで一番好きな曲。なにか意外な展開があったりする訳じゃないが、透明感のあるキーボードとジョーイの歌のうまさが際立つ。ギターソロ〜キーボードソロの流れが鳥肌。


6.On Broken Wings(1984
なぜかアルバムには収録されずシングル「The Final Countdown」のB面として発表された曲。爽快でメロディアスな疾走チューンです。何かのミスで入れ忘れたんじゃないかと思うほどの佳曲。


5.The Final Countdown(1986)
曲としての面白みはそこまで無いと思うのだけど、このインパクトのあるイントロフレーズを思いついた時点で勝ち。ひれ伏すべし。25か国で1位となった。なにより、この曲のヒットによって北欧メタルという存在を世界が認識するようになったことが大きい。世の中にはヨーロッパというのはこの曲だけの一発屋だと思ってる人が結構いるのが恐ろしい。中盤のギターソロは気品があっていい。


4.Dreamer(1984
「Wings Of Tomorrow」収録のピアノバラード。穏やかで温かみのあるメロディが印象的。ギターソロもむせび泣いております。


3.Prisoners In Paradise(1991)
「Prisoners In Paradise」タイトル曲のバラード。誰が何と言おうと圧巻の名曲だと思う。ベスト版だと愚かにも壮大なイントロ部分をガッツリカットしたりしているので、圧倒的絶対的にアルバムバージョンをおすすめしたい。キー・マルセロの温かみのあるギター・プレイ、ジョーイのヴォーカルも絶好調。


2.Stormwind(1984
「Wings Of Tomorrow」収録。ギラギラとしたギターサウンドとリズム感がカッコいい名曲。透明感と哀愁あふれりメロディ、泣かせるギターソロと、北欧メタル真骨頂。


1.Seven Doors Hotel(1983)
デビューアルバム収録。いやでも耳を引く衝撃的なオープニングからカタルシスのサビ部分まで目が覚めるようなメロディ構成がお見事。哀愁、メロディの強力さ、疾走感と100点満点です。IKEAの店内で流すべき。


日本人はどこかのタイミングからか北欧崇拝民族と化したが(アメリカ、イギリス、フランスがベタだと感じ始めた辺りからだと思う)、たいていの人はムーミンIKEAと金髪碧眼、幸福度ランキングしか思い浮かべていない気がする。
北欧が好きだと宣言するのなら、スウェーデンフィンランドの区別くらいはつけてほしい。デンマークは多分あなたがイメージしてる場所には無いということも知っといてほしい。
そして北欧が産んだ偉大なるバンド、ヨーロッパくらいは聴いといてほしい。北欧好きなら教養として知っておくべきだ。
北欧はムーミンとイケア、そしてヘヴィメタルの聖地なのだ。