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ジューダス・プリーストの名曲20曲ランキング。



1974年のデビュー以来ヘヴィメタルという音楽ジャンルを牽引し続けてきた鋼鉄神、ジューダス・プリースト
初期はプログレ寄りのハード・ロックだったが、1978年の「Stained Class」、そして1980年の「British Steel」で、より重厚でスピード感あるヘヴィメタルサウンドを確立。「Defenders of Faith」「Screaming for Vengeance」「Painkiller」等の名作をリリースし、押しも押されもせぬメタルゴッドとして君臨し続けてきた。そのサウンドはデビューから45年経った今も健在。
ヘヴィメタルはどんな音楽か、と聞かれれば、ジューダス・プリーストを聴いてもらえばそれでいい。
我らが鋼鉄神の名曲20曲をランキング化した。


20.Halls of Valhalla(2014)
2014年のアルバム「Redeemer of Souls」は傑作では無いかもしれないが、いい曲が複数収録されている。「Dragonaut」のタイトなロックサウンドも捨てがたいが、このアルバムではやっぱり一番プリーストらしいと思うのはこの曲。2015年の来日公演時、アルバムを聴かずにライブに挑んでしまったのだが、この曲のカッコよさにはブッとんだ。聴いたことがあるような曲、と言えばまあその通り。


19.Rapid Fire(1980)
名盤「British Steel」のオープニングを飾る爆走メタルチューン。同時代のNWOBHMムーブメントのバンド達(Raven、Tank辺り)と共通する、ドコドコいうドラムサウンドが可愛らしくて(!?)好き。メロディ展開には乏しいかもしれないが、コテコテなメタルサウンドがカッコいい。


18.Judas Rising(2005)
ロブ・ハルフォード復活作となった「Angel of Retribution」の幕開けを飾る曲。荘厳なオープニングからの重厚なメロディ展開が感動的。個人的には初めてリアルタイムで聴いたジューダスの曲なので思い入れポイントも加算。「Angel of Retribution」からはこの1曲しかここでは挙げていないが、「Deal with the Devil」「Worth Fighting For」など佳曲多しの良作。あれからさらに14年経ってますます盛んであろうとは、この時知る由なし。


17.Riding on The Wind(1982)
「Screaming for Vengeance」2曲目(トラックリスト上は3曲目だけど事実上は2曲目)。「Electric Eye」から間髪なしで始まる鮮烈なドラムイントロと一気に空気を変えるリフがカッコ良い。ライブ映えもするし、もっと評価されるべき屈指の名曲だと思う。「嵐の出撃」という邦題もパーフェクト。


16.A Touch of Evil(1990)
Painkiller」収録のバラード。攻撃性全開の同作において、初期ジューダスの叙情性を感じさせる唯一の曲。ヘヴィなリフとギターソロも秀逸。メタルバンドのバラードというと一歩引いてしまう人もいると思うのだけど、この曲はシンプルなメロディで分かりやすい。ライブでも定番曲の一つ。


15.Living After Midnight(1980)
ライブでは終盤に必演のパーティーロック調の佳曲。ひたすらノリの良い曲であり特筆すべき点も別に無いのかもしれないが、こういった曲を大事にする辺りに、彼らがいつの時代もライブの楽しさを重視してきたことが感じられる。ヘヴィメタルもロックンロールの中の1ジャンルに過ぎないことを、メタルゴッド自らが啓蒙してくれてるような気分になる。この曲を批判するメタルオタクがいるとすれば、それはプリーストのライブを体験したことがない人だ。


14.Between The Hammer and The Anvil(1990)
Painkiller」がプリーストに取って「第2のデビューアルバム」と呼ばれる最大の所以は、ドラマー、スコット・トラヴィスの加入だと思う。彼が加入しなければ、この激烈なサウンドは実現し得なかった。目が覚めるような強烈なリフとリズム、史上最強レベルのロブのシャウト。ギターソロも素晴らしい。この極端なサウンドでありながらも歌心を感じさせるのがロブの本当にすごいところだと思う。徹頭徹尾凄まじい曲ばかりの「Painkiller」の中でも、際立っている曲の一つ。


13.Turbo Lover(1986)
シンセギター、ドラムマシーンを導入して賛否を呼んだアルバム「Turbo」の1曲目。シンプルなメロディを繰り返しながらだんだん盛り上がっていく、これもライブ映えする曲。発売当時は賛否を呼んだものの、今となっては否定的な意見はほとんど聞かないように思う。シンセギターのサウンドはハマっているし、それ以上に、新しいサウンドを追い求めてきたバンドの姿勢に賛同するファンが多いのではないか。


12.Firepower(2018)
目下最新作にして「Painkiller」以来の傑作と呼び声高い「Firepower」タイトルトラック。「Freewheel Burning」や「Painkiller」系統のプリースト流アンセム(ハイトーンではないけども)。ギターソロも熱すぎる。プリーストのカッコ良さを凝縮したような曲。


11.Exciter(1978)
「Stained Class」収録。プリーストのヘヴィメタルサウンドの原点であることはもちろん、現代のスピードメタルの源流でもあると個人的には思っている。音はだいぶ粗いが、疾走感あふれる名曲。


10.You've Got Another Thing Comin'(1982)
「Screaming for Vengeance」収録のノリの良いハードロックチューン。僕はIron MaidenよりもJudas Priest派なのだけど、それはプリーストがヘヴィメタルの様式美を保ちつつも、あくまでもロックンロールとして格好良いパフォーマンスを大事にし続けていると感じるからだ(メイデンがそうじゃない、ということではないが、この点についてはプリーストに軍配が上がると僕は思う)。ライブで聴くこの曲のカッコ良さは筆舌に尽くしがたい。


9.Hell Bent for Leather(1978)
1978年「Killing Machine」収録の荒々しいスピード感あふれる名曲。ダークな妖しいイントロ、印象的なリフ、ピロピロギターソロと死角なし。ロブがハーレーにまたがったら大抵この曲。


8.Breaking The Law(1980)
British Steel」収録。重くて速くてカッコ良い、メタル史に残るメインリフが強烈。シュールすぎる迷作MVも必見。

一応貼っておく。


7.Beyond The Realms of Death(1978)
初期の名バラード。哀愁漂う情熱的なヴォーカルメロディ、そしてギターソロが素晴らしく泣ける。徐々にアグレッシブに移行していく展開も見事。


6.Freewheel Burning(1984
名盤「Defenders of Faith」のオープニングを飾るバンド随一の疾走系アンセム。親しみやすい硬質なリフと爽快なギターソロ、これぞヘヴィメタルの様式美。


5.Jawbreaker(1984
「Defenders of Faith」の2曲目。他のアルバムでもそうだけど、プリーストは1曲目から2曲目に持っていく流れがうまい。だから本来はアルバムで聴いた方がいい。緊張感を保ちつつドライブするスピーディーかつメロディアスなリフがかっこいい。最後のシャウトも凄まじい。


4.The Hellion〜 Electric Eye(1982)
「Screaming for Vengeance」のオープニングチューン。メタルゴッドにふさわしい、神々しさを感じさせる荘厳なイントロ、キャッチーに刻むリフとどこか機械的な加工がされたロブのヴォーカル。ライブ版の方がかっこいいとは思う。ヘヴィメタル史上最高の1曲目。


3.Victim of Changes(1976)
「Sad Wings of Destiny」収録の初期の名曲。この時はメタル色は薄く、プログレハードなサウンドだった。Black Sabbath風の途轍もなくヘヴィなリフと、見事な曲構成。最初聴いた時は奇妙さが際立っていて意味が分からなかったが、聴いてるうちに、聴き終えたあとの妙な満足感がクセになった。アレンジ力と作曲能力のすごさに驚嘆するばかり。ぜひライブ版で。


2.Painkiller(1990)
「頭の中がグルグル回転して、視点が定まらない。アドレナリンがどんどん分泌されて、吐く息も荒い。『Painkiller』は強烈だった。強烈すぎて言葉を飲み込み、まるで熱病に冒されたように、ただただ唸ってばかりいた。PRIESTの偏執狂的マニアなら、この気持ちは分かってくれるだろう。待望のニュー・アルバムのマスター・テープが届けられて2週間以上が経過しているというのに、その興奮は冷めるどころか、ますます増殖し、全身に広がっている。」
伊藤政則氏はアルバム「Painkiller」についてライナーノーツに上記のように書いた。Painkillerヘヴィメタルというジャンルの到達点の一つだということに異論を挟む人はあまりいないだろう。アルバム全編を通じて鼓膜を破るようなヘヴィでスピード感溢れるサウンド、圧巻の曲の完成度で、「Painkiller」はヘヴィメタルという音楽を新たな境地へ押し上げた。
歴史的なドラムのイントロ、嵐のようなリフ、空気を切り裂くツインギターソロ、血管ブチ切れシャウト、全てを備えたこのタイトルトラックはアルバムのサウンドを象徴している。


1.The Sentinel1984
「Defenders of Faith」収録。重々しいイントロから始まるドラマチックな構成は今も全く色あせない。息が詰まるような緊張感と、勇壮なメロディで疾走する曲展開。最後のサビのたたみかけが見事。重く、劇的で、速い。プリースト、いや、ヘヴィメタルの魅力の全てがこの曲に詰まっている。


世界中から絶賛を浴びた最新作「Firepower」はグラミー賞を初め、ありとあらゆる賞を総なめにした。
Judas Priestヘヴィメタルというジャンルへの貢献は言葉で語り尽くせる物ではないが、驚くほどベきことに彼らは今なお、これから自分達に出来ることは何であるのか、未来を見据え続けている。時代の変化を受け止めつつも戦い続ける姿勢、それもまた世界中のメタルファンやアーティストから彼らが尊敬され続ける理由なのだ。




The Sentinel


Babymetalとは何度も共演するなど交流が深い


↓ロブのインスタが面白い、というお話。興味があればどうぞ


ガンズ・アンド・ローゼズの名曲20曲ランキング。

20世紀最後のモンスターバンド、ガンズ・アンド・ローゼズ
彼らは2021年現在、実質5枚しかオリジナルアルバムを出していない。ロック史に残るデビュー作「Appetite For Destruction」、ミニアルバム的な位置付けの「GN'R Lies」、クリエイティビティのピークとなった「Use Your Illusion」の2枚、そして17年の沈黙を経て発売された「Chinese Democracy」。
にも関わらずガンズがハードロック界の頂点であり続けるのは、その楽曲のクオリティの高さ、そしてステージ内外における圧倒的な存在感の衝撃を、今も人々が余韻として引きずっているからだろう。
ライブ活動では復活を果たし、新作も待たれるガンズ・アンド・ローゼズのこれまでの名曲20曲をランキング化した。


20.Used to Love Her(1989)
「GN'R Lies」収録の軽快でキャッチーなアコースティックチューン。ライブにおいても息抜き的な位置付けで演奏されることが多いが、変幻自在なアクセルのヴォーカルが楽しめる佳曲。


19.Street of Dreams(2008)
今でこそ活発にライブ活動をしているが、僕がハードロックを聴き始めた2004年頃、中学生だった僕に取ってガンズ・アンド・ローゼズは伝説上のバンドであり、「Chinese Democracy」は永遠に発売されないと思っていたアルバムだった。とはいえ流出音源はすでに出回っていて、僕も新宿小滝橋通りの「エアーズ」という店でCDを買った(エアーズ覚えてる人います?)。その中で一番気に入っていたのがこの曲だった(デモ音源では「The Blues」という曲名だった)。ありきたりといえばありきたりなピアノバラードだけど、それが良い。実験的なアルバムの中で一番古典的なガンズに近い曲だと感じる。


18.You Ain't The First(1991)
普通この曲をランクインさせるのかどうかは分からないが、個人的にはとても好きなアコースティックチューン。のんびりしたメロディに、気だるそうなアクセルのヴォーカルがアルバムの中である意味異彩を放っている。ギラギラしたハードロックバンドが突然こういう曲をやると、哀愁もひとしお。


17.14 Years(1991)
ジー・ストラドリンが作曲、ヴォーカルを担当した曲。最近表舞台に出てこないが、ソロアルバムの完成度からも見て取れる通り、イジーのソングライターとしての能力は高かった。歌詞はイジーとアクセルの14年間の友情について、とされている。スラッシュのギターソロとアクセルのピアノの絡みも秀逸。イジーは再結成にこそ正式には参加していないものの、アクセルとの仲は今も良好と思われる(何度かライブにはゲスト出演)。


16.Don't Cry(1991)
シングルヒットも記録した人気の高いバラード。「Use Your Illusion」1、2にそれぞれ違うバージョンが収録されている(歌詞と、ほんの少しメロディが違う)。バンドを結成した直後の1985年にはすでにイジーとアクセルが書きあげていたらしい。


15.Out Ta Get Me(1987)
「Appetite」4曲目の、痛快なリフと圧巻のヴォーカルが見事なハードロックチューン。始まって3秒で名曲だと分かる曲の完成度もさることながら、ガンズ以外のバンドが演奏したらここまでのエネルギーは生まれないであろうアドレナリン。「Live at The Ritz」でのこの曲の演奏は神懸かり的(下に貼った)。


14.Rocket Queen(1987)
「Appetite」のエンディングを飾る、ファンの中では非常に人気が高い曲。ガンズに合流する前の「Road Crew」時代にスラッシュとダフが考案していたメインリフに、アクセルが歌詞を付けた。グルーヴ全開の前半と、ギターソロ&女性の喘ぎ声を挟んでの朗らかなポップサウンドの、2部構成になっている。喘ぎ声はアクセルとアドリアナ・スミスがスタジオブース内で実際に事に及んで収録した音。家族でのドライブでは要注意。


13.Better(2008)
Chinese Democracy」発売直後からアルバム内で最も優れた曲の一つとして人気が高まったロックチューン。曲としてはサビが弱いようにも思うが、アクセルの極上のヴォーカルを堪能できる(このアルバムの一番の存在意義はそこだと思う)。


12.Patience(1988)
「GN'R Lies」収録のバラード。ガンズ最大のヒット曲の一つ。アクセルが歌詞を思いつき、それに合わせるようにメロディが作られた。口笛がやたらとうまい。


11.Civil War(1991)
ガンズにしては珍しいメッセージ性の強い反戦ソング。歌詞を抜きにしても、長さを感じさせないドラマチックな曲展開とギターソロが素晴らしい。アクセルのヴォーカルも見事。


10.Paradise City(1987)
ポップなコーラスが際立つアンセム系ロックチューン。ほとんどのライブはこの曲で締めくくられる。ガンズの最もキャッチーな曲の一つ。


9.Mr Brownstone(1987)
イントロからスラッシュ節のグルーヴ全開ロックチューン。ライブでは2曲目か3曲目に演奏されることが多い。高音ヴォーカルではない為、Velvet Revolverやスラッシュのソロライブでも定番曲の一つとなっている。


8.Sweet Child O' Mine(1987)
一般の洋楽リスナーに取ってはガンズと言えばこの曲なのかもしれない。シェリル・クロウ始め多くのアーティストにカバーされた「Appetite」唯一のバラード調の楽曲。サビよりも、イントロのリフが有名。スラッシュはこんなのは曲にならないと当初思っていたが、アクセルが仕上げた。


7.It's So Easy(1987)
「Appetite」2曲目、ガンズを代表するロックチューンの一つ。「Not in This Lifetime Tour」のライブは基本この曲が幕開けに使われた。スタジオバージョンではアクセルの変幻自在のカメレオンボイスを味わえる。
ファックオフ。


6.Estranged(1991)
「November Rain」と並ぶ、アクセル作の長尺バラード。前半は暗く悲しげな曲調だが、ピアノソロを挟んで爽快感のある朗らかなサウンドに転調する。空に突き抜けるようなギターソロがあまりにも感動的。


5.You Could Be Mine(1991)
ターミネーター2」のテーマ曲にもなった疾走系のロックチューン。


4.Locomotive(1991)
刻むようなリフが圧巻の、スラッシュの独壇場。これまた長尺の曲ながら、飽きさせない見事な展開。名曲。


3.Nightrain(1987)
サビを含む後半の圧倒的な盛り上がり方はハードロック史上最高のサウンドの一つに挙げてもいいと思う。痺れるほどカッコ良いリフとアクセルのヴォーカルが100点満点。すごすぎる。ガンズは1枚「Greatest Hits」なるベストを(確か、バンドメンバーの許可無く)出しているが、この曲も「It's So Easy」も収録されていない辺りは愚の骨頂。


2.November Rain(1991)
アクセル作の傑作長尺バラード。ヴォーカルが素晴らしく、曲展開も豊かなので何回でも聴いていられる。もちろんスラッシュのギターソロの素晴らしさは言わずもがな。
Youtubeの公式MV再生回数を今(2019年7月)見たら12億回になっていた。多分、ロック系のビデオとしては最も再生回数が多い。個人的にはビデオの見どころはスラッシュのギターソロくらいだと思うのだけど…。


1.Welcome to The Jungle(1987)
Van HalenBon Jovi、Motley Crueなど少しチャラめのサウンドが席巻していたアメリカのハードロックシーンに衝撃をもたらした「Appetite」のオープニング曲。リリースされた当初はそこまでヒットしなかったが、「Sweet Child O'Mine」のヒットに伴い、じわじわと口コミが広まった。ハードロック史上最高の曲に挙げる人も多いはず。





紆余曲折を経て2016年にスラッシュ、ダフが戻ったガンズ・アンド・ローゼズ。スラッシュもアルバム制作を「ほぼ」明言しており、遠くない内のリリースが有力視されている。



Out Ta Get Me/ Live at The Ritz


キッスの名曲20曲ランキング。


現在解散ツアーを行っているKiss。
これまで何度か「最後のツアー」と銘打ったツアーをやってきたが、ここ数年のポール・スタンレーの言葉を見ると、今回は本当に最後だと考えた方が良さそうだ。

Kissというバンドは、「過大評価されている」と思われがちだが、僕はむしろ過小評価されていると思っている。
なんであんなパーティーロックバンドがQueenAerosmithと同列に語られてるんだろう、と思っている人は少なくないのではないか。
余りにも多くのベスト盤、ライブ盤をリリースしてきたが故、ほとんどの洋楽ファンはそこに収録されている代表曲15曲くらいで止まってしまっていると思う。
確かに70年代の代表曲は大体それでカバーできるのだが、Kissの快進撃はその後も続いていた。
特に、スルーされがちな80年代のアンマスクド(ノーメイク)時代、彼らは音楽的に最も充実した時を過ごしていた。

ここではキッスの全時代を通じた個人的ベスト20曲をランキング化した。


20.Hell or Hallelujah(2012)
名盤と呼ぶにふさわしい「Hell or Hallelujah」のスピーディーなオープニングトラック。重いリフながらキャッチーなコーラスが、これぞKissなロックチューン。


19.Beth(1976)
名盤「Destroyer(地獄の軍団)」収録のピアノバラード。ドラムのピーター・クリスがヴォーカルを務めている。チャート上ではKiss最大のヒットとなった。


18.Tears are Falling(1985)
1985年の「Asylum」収録。アンマスクド時代の代表曲の一つとなった。


17.Do You Love Me(1976)
「地獄の軍団」収録のシンプルでキャッチーなロックンロールチューン。一辺倒でなく、途中からポップに転調するあたりが、大衆性を意識した優れたソングライティング能力を示している。歌いやすく、ライブ定番曲の一つ。


16.Heaven's on Fire(1984
「Animalize」収録のアンセム風ロックチューン。聴く人が聴けば何となく分かると思うが、デズモンド・チャイルドとの共作曲。Alice Cooperの「House of Fire」やBon Joviの「Lay Your Hands on Me」と同路線。


15.Love Gun(1977)
「Love Gun」のタイトル・トラックにして彼らの代表曲の一つ。ストレートな展開と綺麗なコーラスが印象的だが、哀愁も感じられる。これぞKissな名曲。


14.Rise to it(1989)
「Hot in the Shade」のオープニングトラック。ブルージーなアコースティックのイントロからドライブ感溢れるロックチューンに入っていく感じは、当時ヒットしていたCinderellaからヒントを得たらしい。


13.Reason to Live(1987)
個人的には最高傑作だと思っている「Crazy Nights」収録のパワーバラード。どこかで聴いたことがある…と思うのは、やはりデズモンド・チャイルドが絡んでいる為。ポール・スタンレーのヴォーカルが素晴らしい。


12.Domino(1992)
「Revenge」収録の、AC/DC風の重くて痛快なリフが印象的なロックチューン。ジーン・シモンズ作。MVが痺れるほどかっこ良い。


11.My Way(1987)
「Crazy Nights」収録のポップロックチューン。80年代風のキーボードの華やかなサウンドとキャッチーなコーラスが見事。シングルカットはされなかったが、隠れた名曲。


10.Let Me Go, Rock n' roll(1974)
「Hotter Than Hell(地獄の叫び)」収録。神懸かり的にキャッチーでノリが良いリフが何より印象的。最もライブ映えする曲の一つ。


9.Crazy Crazy Nights(1987)
「Crazy Nights」のオープニングトラック。それまでのソリッドなキッスサウンドに80年代風の華やかなキャッチーさを加えたアルバム全体を印象付ける一曲。


8.Turn on The Night(1987)
「Crazy Nights」収録のThe 80年代サウンドのキャッチーなロックチューン。ポップさではバンド史上No.1かもしれない。昔ながらのKissファンから賛否両論が巻き起こったのは分からなくも無いが、これを出来が悪いといえるリスナーは居ないだろう。


7.Forever(1989)
「Hot in The Shade」収録のパワーバラード。マイケル・ボルトンとの共作。80年代Kissの最高傑作の一つ。


6.Hard Luck Woman(1976)
伸び伸びとしたアコースティックメロディーが心地よい「Rock and Roll Over(地獄のロックファイヤー)」収録のミッドテンポバラード。実はポール・スタンレーがロッド・スチュワートに提供しようと思って書いた曲なのだが、「Beth」がヒットしたのを見て自分たちでやることにした。そう言われてみると、70年代のロッド・スチュワートが歌っていても1mmも違和感がないサウンド。ポール・スタンレーは天才。


5.Hold Me, Touch Me(1978)
実際にはポール・スタンレーのソロアルバムに収録された曲なので入れるかどうか迷ったのだけど、Kissのベストにも収録されたりしているので入れた。穏やかなメロディの美しいバラード。


4.Shout it Out Loud(1976)
邦題「狂気の叫び」。Kissの代表曲の一つ。ここからの4曲はほぼ全てのライブで演奏される曲で、そこまで説明は不要な気もする。「Rock n' roll All Night」が成功し、もう1曲アンセムを、ということでこの曲を書いたらしい。


3.I Was Made For Lovin' You(1979)
アルバム「Dynasty」収録。デズモンド・チャイルドとの共作。70年代後半にブームとなっていたディスコサウンドを大胆に取り入れた、やや異色な曲。というより、そもそもディスコチューンを作ろうとしていたのを「ロック風」に仕上げたらしい。


2.Rock n' roll All Night(1975)
「Dressed to Kill(地獄への接吻)」収録。Kissの代名詞的なアンセム。Sladeの「Cum on Feel The Noize」にインスパイアされた。


1.Detroit Rock City(1976)
「地獄の軍団」収録。当時のチャートでは振るわなかったものの、後のハードロック/ヘヴィメタルシーンに大きな影響を与えることとなった名曲。もちろん「デトロイト・メタル・シティ」の元ネタ。


Kissがメイクをして演奏を始めたのには理由があった。
彼らがデビューした当時、ごく一部の例外を除けば、ロックスターは白人でなければならなかったのだ。ロックスターにのし上がっていくうえで、「ユダヤ系である」ことが大きな障害になると考えたジーン・シモンズはこの策を取った。それは結果としてKissを、サウンドのみならず、ファッションやグッズ展開など、ロックビジネスの先駆者としても位置付けることとなった。
結成から46年、ついにKissが解散するようだ。
ベストアルバムしか聴いた事がなければ、是非80年代以降の作品も聴いて見てほしい。ポール・スタンレーとジーン・シモンズの才能の凄さを感じることができるはずだ。




Forever

長く伸びた、曲がりくねった道。


長く伸びた、曲がりくねった道。
あなたの扉へと続く道。
決して消えることの無い、心の道。

私はその道を見たことはあります。
その道を辿ると、いつもここに来てしまいます。
あなたの扉へと続く道なのに。

嵐の夜、大雨にさらされた道なのに、その日流し続けた涙が溜まっていました。
どうして私はここで立ち止まるのでしょうか。
あなたの扉への道を教えて下さい。

私は何度も孤独に陥り、何度も涙しました。
限りない努力を続けてきました。
そしてその度に、この長く伸びた曲がりくねった道へと導かれるのです。

昔々、ここに立ち、待ち続けたこともありました。
今ここで、待ち続けることなく、あなたの扉への道をお教えください。
私をあなたの扉へとお導きください。
ある嵐の夜、大雨にさらされた道なのに。

長く伸びた、曲がりくねった道。
あなたの扉へとお導きください。




咽頭がんを発表。デイヴ・ムステイン大佐を応援しよう!


ヘヴィメタルファンに取っては言葉を失うようなニュースだが、6月17日、Megadethのフロントマン、デイヴ・ムステインが咽頭がんと診断されたことをインスタグラムで発表した。
すでに1.4万件を超える激励コメントが寄せられている。日本のファンのみんなも、是非応援コメントを書きこもう。日本語でもいいと思う(世界中から応援が集まってる感が出る)。



言うまでもないが、Megadethヘヴィメタルというジャンル全体を代表するバンドの1つであり、その創設者、リーダー、ソングライターであるデイヴ・ムステインはヘヴィメタルシーン最高のフロントマンの1人だ。


デイヴ・ムステインは1981年に新聞での求人を通じてMetallicaに加入するも、問題行動が仇となり1983年にバンドをクビになる。
その後Metallicaを超えるバンドを作るべく、たまたま同じアパートに住んでいたデイヴィッド・エレフソンとMegadethを結成。テクニカルかつ複雑な切れ味鋭いリフ、攻撃的な歌詞で世界的人気を博し、Metallica、Slayer、Anthraxらとともにスラッシュメタルの「Big 4」と呼ばれるようになった。

2nd「Peace Sells…But Who's Buying?」、4th「Rust in Peace」、5th「Countdown to Extinction(破滅へのカウントダウン)」は歴史的名盤とされ、1990年から6年連続でグラミー賞にノミネート。
2016年の最新作「Dystopia」もグラミー賞のベストメタルアルバムを受賞した傑作だ。
※知らない人は居ないと思うが、今お茶の間タレントになっているマーティー・フリードマンMegadeth全盛期を支えた本物の世界的ギタリストだ。


その攻撃的な音楽性や過去の経緯から、ヤバい奴と思われがちなデイヴ。
確かにMegadethをスタートした当初はMetallicaへの対抗心から音楽活動をしていたのだろうし、インタビューでも若干引いてしまうような発言も少なくなかった。
しかし時代は流れ、Megadethがデビューしてから36年、デイヴは57歳。
当然彼は丸くなったし、富も名声に手に入れた。
今は対抗心などではなく、より自由で幅広い創作意欲から音楽活動を続けているように感じられる。現にMetallicaのメンバーともすでに和解をしている(ラーズにはまだ不満があるようだが…)。


唯一無二の音楽スタイル、コンスタントな創作活動、圧倒的なライブパフォーマンスでヘヴィメタルというジャンルの進化に多大な貢献をしてきたデイヴ・ムステイン。

治療を無事終え元気を取り戻した彼をステージでまた見られる日を心待ちにしたい。その時はどんなパフォーマンスであれ、全力で拍手を送る。
デイヴが居なかった期間のヘヴィメタルシーンには、きっと彼の形をした穴がぽっかりと空いていたに違いないのだから。
それくらい彼はこのジャンルに取って大きな存在だということを、彼の不在は知らしめてくれるはずだ。
ガンは大佐に勝てやしないのだ。



〜私は咽頭がんであると診断された。
真剣に捉え、正面から向き合わなければならないことだが、私はこれまでだって、幾つもの障害と向き合ってきたのだ。
医者と話し合い、90%以上の確率で治癒できる治療プランを編み出した。治療は既に始まっている。
残念だが、今年のコンサートはほぼ全てキャンセルすることになる。「2019メガクルーズ」は実施され、我々は何らかの形で参加する。

Megadethはツアーに戻ってくる。
出来るだけ早く。

それまでの間、キコ、デイヴィッド、ダークと私はスタジオで「Dystopia」に次ぐアルバム作りを行う。聴くのが自分でも待ちきれない気分だ。
家族、メンバー、医療チーム、トレーナー、全員に感謝をする。
近況はこれからも絶えずみんなに伝える。

また会おう。

デイヴ・ムステイン(インスタグラムコメント)


ロブ・ハルフォードの最近のインスタを晒すだけの記事①



以前も紹介したが、僕らのヒーロー、ロブ・ハルフォードのインスタは傑作だ。
布教活動の一環として、我らが深く敬愛するメタルゴッドの直近の動向を晒していく。




東京タワーイェーイ!



Slayerのメンバーと!



Tacocat、逆から読んでもTacocat…。



グレンと楽屋にて。



顔変アプリで遊ぶ鋼鉄の神々。



イースターバニーを食ってやるぜ!



ホームセンターの防犯カメラで遊ぶ神。



盟友と!



メタルなサボテンを見つけたぜ!



母の日。



スマホをいじる鋼鉄の神々



今後定期的にメタルゴッドの動向を掲示していきたいと思う。


面白いと思ったらフォローしよう!


目下最新作の「Firepower」はソニー・ミュージックから絶賛発売中!ぜひチェックしてくれよな!

※この記事は宗教拡大の意図のみに基づいており、広告収入等は一切受け取っておりません。

ロック界のLGBTヒーロー達15人。


ロックカルチャーは、もともと「既成概念への対抗」や「自由の信奉」といった、どちらかというとリベラル寄りのイデオロギーを含有している。
つまり、成り立ちからしLGBT権利拡大との親和性が高い。
アーティスト達がLGBTであるかどうか、というのは、彼らの音楽を前にすれば取るに足らない問題だ。
しかし一方、彼らのカミングアウトや発言は、LGBTのみならず、多くのマイノリティに勇気を与えてくれる。

ここでは、社会の少数者に勇気を与えてくれるロック界のヒーロー達を紹介する。



エルトン・ジョン

1970年代にバイセクシュアルであると公言し、その約10年後にゲイであることをカミングアウト。2005年に男性の恋人と結婚している。


ロブ・ハルフォード

周知の事実ではあったものの、90年代にゲイをカミングアウト。LGBTのメタルファンに大きな勇気を与えている。


ジー・ヘイル

Halestormのヴォーカル&ギター。2014年にバイセクシュアルであることをカミングアウトした。


デイヴィッド・ボウイ

1972年にゲイをカミングアウト、1976年にバイセクシュアルをカミングアウト、その後ストレートなど、実際のところどうだったのかは分からない。自身にキャラクター性を持たせる為の発言とも思われるが、彼が実際にどうだったか、ということより、とにかく彼がLGBTの肯定を主張していた、という事実が肝心。


フレディー・マーキュリー

ボヘミアン・ラプソディ」でもご覧の通り、1984年から亡くなるまでジム・ハットンと交際した。ジムはフレディが命を落とす時までそばに寄り添っていた。またジムはフレディによると思われるHIVに感染したが、心配をかけたくないが為、そのことを口外していなかった。フレディの死は、LGBTの認知に大きな影響を与えた。


ジャニス・ジョップリン

時代もあり(1960年代)カミングアウトはしなかったが、複数の男性や女性と自由な交際をしていた。


ボーイ・ジョージ

カルチャー・クラブのヴォーカル。1985年からバイセクシュアルであることを公言。自伝やドキュメンタリー映画の中で、過去の恋愛経歴や、悩みなどを語っている。


ビリー・ジョー・アームストロング

Green Dayヴォーカル兼ギター。
1995年にバイセクシュアルを公言。
「バークリーやサンフランシスコに住んでると、人々は自身がゲイやバイセクシュアルやトランスジェンダーや、何にせよ、そのことをオープンに話す。ゲイの結婚が認められつつあり、それは全体の受容性に良い影響を与える。これは社会に取って、発見のプロセスでもある。僕も、何にだってチャレンジしていくつもりだ。」


モリッシー

ザ・スミスのヴォーカルとして知られる。
彼の性的嗜好は、長年に渡りイギリスのマスコミから好奇の的とされた。
「僕はゲイやバイといった言葉を使いたくはない。そういった人がポップカルチャーに存在しているのは重要なことだと思う。しかしそれらの単語は時として人を傷つけ、困惑させ、不幸にする。だからその言葉を使うことをやめにしたいんだ。」


デズモンド・チャイルド

Bon JoviAerosmith、Kissなどの数々の名曲を手掛けてきた名プロデューサー。男性と結婚し、養子として迎え入れた双子の息子を育て上げた。両腕に掘られている「Nyro」「Roman」は息子達の名前。


アダム・ランバート

オーディション番組「アメリカン・アイドル」でブレイク、現在Queenのフロントマンとしてツアーを行っている。
現代のLGBT権利拡大活動の旗振り役の一人であり、数多くのチャリティー活動を立ち上げている。
「僕を有名にしてくれたこの社会に大きな恩を感じている。この著名性を、善い行いに使うことで世の中に恩返しをする責任が僕にはある。」


リトル・リチャード

ロックンロールの創始者の一人。
子供の頃、言動が女の子っぽいことが理由で父親から嫌われ、友人からいじめにも合う。
「白人の女を追わない奴だと白人の男に理解してもらう為にも、必ず毎朝化粧をする。しかも化粧は自分をカラフルにしてくれるから一石二鳥だ。」
とはいえそのルックスから、女性人気は非常に高かった。


ルー・リード

The Velvet Undergroundのヴォーカル兼ギター。
1960年代に、バイセクシュアルを公言した最初のミュージシャンの一人。実際に彼がゲイであったのかどうかは不明ともされているが、1960年代において、彼の言動や歌詞で「ストレートじゃなくていいんだ」と多くのロックファンが勇気づけられた。


ジョージ・マイケル

Whamで有名になり、ソロでも活躍したイギリスの国民的シンガー。
多くの対エイズキャンペーン活動を行った。


ピンク

LGBT以外にも動物愛護、子供の保護など多くのキャンペーン活動に参加している。
自身の性的嗜好については「定義していない。その必要性を感じない」としている。


世界中に広がりつつあるLGBTの権利拡大運動だが、道はまだ半ば。
10人に1人はLGBT
何もおかしいことではないのだと彼らは体現し続ける。