海外メディアが報じる日本

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Babymetalの英語力が目覚ましく進化した件




2020年現在、一般的な日本人は英語を話せない。英語を話せるというだけでチヤホヤされるのは、先進国では日本くらいのものだ。
ただしこれは、英語を話せなくても日本なら問題なく暮らしていけるから、という合理的な事情によるところが大きい。
しかしエンターテイメントの世界では、事情は変わりつつある。映画も音楽も世界規模のサブスクリプションサービスが登場したことにより、国境は取り払われた。
世界を相手に出来るか出来ないかでは、収入は一ケタ変わる。そして世界を相手にする為には、現状ではどうしても英語が必要になってくるのだ。アメリカやヨーロッパの音楽と映画が世界を支配しているのは、その質以上に、「英語文化である」ことが大きな要因となっている。


そんな中、Babymetalが英語を話せるようになった。つい数年前は対応不可だった海外メディアの英語インタビューを、ほとんど問題無くこなせるようになった。


2016年Loudwireインタビュー

Su-Metal(中元すず香)の英語の発音は元々良かったが、2016年時は英語で返すことは出来なかった。それが今やこのレベルにまでなった。↓


2019年Rocksoundインタビュー

使える単語はまだ限られているようだが、特にSu-Metalは、ネイティブ脳になりつつある。つまり頭の中で日本語→英語という翻訳作業をほとんど行なわずに英語で会話をすることが出来るようになっている。
こうなると、もう英語に対する抵抗はほぼゼロであり、少し勉強をすればそこら辺の頭の悪いネイティブよりも遥かにまともな英語が話せるようになる。

ファンなら周知の通り、Babymetalは欧米のファンの方が多い。彼らに向けて想いを直接発信出来るというのは、告知効果として非常に大きい意味を持つ。
英語をほとんど完璧に会得しつつあるBabymetalは、もはや日本にとどまる理由が無い。
日本のテレビに出る出ない、ドラマの主題歌に採用されたされない、そんなちっぽけなことは気にしなくても良くなったのだ。
Babymetalが世界で活躍していることを日本のメディアが扱わなくても、そんなことは彼女たちにとっては取るに足らない問題なのだ。


少し話がそれるのだけど、良く、仕事で使わないなら英語なんか出来ても意味が無い、と言う人がいる。
しかし言語を習得するというのは、その程度の話ではないと僕は思うのだ。

日本の大学に留学に来てる海外の学生達が将来仕事で日本語を使うと思うだろうか。
言うまでもなく、ほとんどの学生は一生使わない。
そんなことじゃなく、彼らは、漫画や映画、ポップカルチャーと言った文化に惹かれて日本に来ているのだ。
日本語を理解し、より文化を身近に感じてみたいという思いで来てくれているのだ。

さらに英語が分かると、世界の情報にアクセスする力が飛躍的に向上する。
世界の頭のいい人達は基本的に英語で情報を発信している。細かい調べ物をするときにも、日本語で調べてあまり有用な情報が得られない
時は、英語で調べれば世界の誰かがより質の高い、新しい情報を発信している。
日本の媒体を通じてしまうと、そこにはメディアの意図が介入する為、情報の正確性は著しく下がる。この段階でフェイクニュースに変わることも非常に多かったりする。

英語が出来れば、少なくとも情報伝達という点においては、もはや国境は存在しなくなる。
ネットや海外メディアでの世界的評判、そしてRed Hot Chili PeppersやGuns n'Rosesと言った巨人達とのツアーを通じて、彼女たちはエンターテイナーとして確固たる評価を手にした。
彼女たちが向かう先に壁は無いのである。