海外メディアが報じる日本

海外メディアが日本の出来事をどう報じているか?解説付きで日々お届けします

Been Meaning to Tell You/ Ina Forsman(2019)


フィンランドの24歳のシンガーソングライター「イナ・フォルスマン」の2ndアルバム。
これは素晴らしい。
ジャンルはブルースとされているみたいだけど、ピアノ、ギター、サックスを多用していて曲調はバラエティに富んでいる。
もちろん全曲彼女自身が作曲した。

オススメ曲いくつか。


1.Be My Home
ピアノベースの賛歌的バラード。ただでさえいい曲なのに2分を過ぎた辺りからのコーラスの合唱は神々しさすら感じさせる。それがあまりに早く終わってしまうのが何だか切ない。1曲目でこれか。


2.Get Mine
性急感のあるラップヴォーカルと、ライブ感満載のコール&レスポンス。このコール&レスポンスは完全にゴスペルのそれ。最初からバックで変態の兆候を現していたギターとキーボードが途中から変態的に大きく絡んでくる。ラップの中でクシャミと「Bless you」を入れてくるのもいい。かわいい。


3.All Good
70年代モータウン風のポップでチープなソウルチューン。ピアノとサックスの絡みがとても心地よいゆったりした曲。


4.Genious
サックスありコーラスありのノリの良いソウルチューン。終盤の絶唱がとても良く、ここでもギターワークが変態的に冴える。この曲とかを聴くと、Duffyにとても近いものを感じる。


5.Whatcha Gonna Do
5曲目と6曲目は誘惑系の曲かと思ったんだけど、良く聴くとセクハラ反対をテーマにした歌のようだ。この曲はあまり盛り上がりを見せないところに逆に怒りを感じる。
日本で女性歌手がセクハラ反対をテーマにした曲を普通に出せるんだろうか。リリースされた途端ワイドショーで取り上げられて「どう思いますか?疑問の声も」とか街角インタビューとかやりそうな気がする。
妄想です。



8.Figure
アルバムハイライトの1つ。ピアノ弾き語りでレディーガガばりの絶唱を見せる。



9.Who Hurt You
これも最高にポップなモータウンサウンドティービーワンダーの曲だ、と言われても疑わないくらい良い曲。歌詞も傷ついた女の子を元気付ける系でとてもいい。


12.Sunny
最後はゴスペル風のアカペラで締め。


特にレーベルが激推ししてるような様子でもないので、どこまで伸びるのかは怪しい。けど70年代ポップソウルの範囲内でブルーズ、ゴスペル、ジャズを昇華させる作り方は現代版の進化形モータウンと言って良く、最高です。



再生数7000か・・・