今のJ-Popシーンは、多くの人が思っているより健全だと僕は思う。それは多分なにより日本のリスナーがアーティストの音楽や、その人となり(実はこっちが重視されてしまいがちだけど)を純粋に受け止めて共感し、応援し続けられるからだと思う。
もしMiwaがアメリカのアーティストだったら、今ごろ露出度の高い服でダンスミュージック(feat.Drake)をやらされてると思う。ホントに。
「次のアルバムでは今までより大人でソウルフルな・・・」みたいなこと言わされて。
見た目がいいというだけで、その手法で才能をぶち壊すのはアメリカ音楽あるあるだ。
テイラー・スウィフトは本来ギター1本で世界に立ち向かえる才能を持っていたけど、ああいう感じになった。日本の音楽業界は、多分これからもMiwaにギターを持たせる(本人の意向が変わればもちろん別だ)。
リスナーはこれからもそれをちゃんと評価する、と信用しているからだ。
Miwaを検索してみると、上位は「かわいい、笑顔がかわいい、努力家、男に媚びない、女優も出来る・・」
いや、それもいいんだけど、音楽の話をしよう。
芸能人が男に媚びる媚びないでなぜか本気でブチ切れてる女の人がたまにいるけど、怖いからやめてほしい。
Miwaの音楽の良さは、勢いやノリまかせじゃない純粋なメロディの軽やかや、そのシンプルさの中での転調の上手さにあると思う。弾き語りではない「We are the Light」の様な曲でも天性のポップセンスが光る。
そして、ライブが素晴らしく上手い。
歌詞に共感する、という声を良く聞くけど、これは正直僕には良く分かりません。
共感する能力が欠如しているのだと思う。
けど誰かが共感できたり感動できたりするのなら、その歌詞には価値がある。
まず曲がいい。これが一番大事だ。
このタイプのアーティストを尊重して、それを評価できる素晴らしいリスナーがいる限り、日本の音楽業界は健全でいられると僕は思う。
その意味でMiwaの存在はJ-Popに取って明るい。